8月23日、こんぴら丸を利用して愛媛県の宇和海でイカメタルを楽しんだ。今回は、今年も2回挑戦した山陰エリアのイカメタルゲームとの違いを紹介しながら、宇和海の数釣りでの注意点と秘訣を紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター濱堀秀規)
宇和海のケンサキイカ釣り
8月後半になると、ケンサキイカのシーズンも終盤を迎えてくる。これは、イカの寿命が1年間だからだ。
酒飲みの友人にお裾分けしたが、「酒盗にしようと、内臓や墨を期待したが、さばいたケンサキイカには”内臓がないぞー”。私は、内臓やイカスミが大好きなのに」と親父ギャグをかましながら、残念がっていた。
8月23日の夕刻、仲間と愛媛県の宇和海へ釣行して、私は51匹。釣友達も、だいたい40~50匹くらいの釣果であった。
9月もいける?
今年は、終盤になってきて数も型も良くなってきている。この調子だと、9月になってもケンサキイカは、しばらくは、釣れ続くかもしれない。しかも、終盤だから大型がメインで期待できるかもしれない。あとは遊漁船の予約ができるかどうかだ。船長も他の魚種を狙うために、漁り火の発電機などを船から下ろすからなあ。
日本海と宇和海のイカ釣りの違い
私たちグループは、日本海の方が型が大きいと言うので、今年は2回ほど日本海に釣行した。確かに型の大きなイカもいたが、数がもう一つであった。原因は、今年の日本海は、マグロがイカを食い荒らしたのと、釣り方にあると思う。
釣り方の違い
日本海での釣り方は、イカリを下ろしてその場で釣るので、イカの方から近寄ってくるまで待たなくてはいけない。一方、宇和海は、船のイカリを下ろさずに、パラソルで流しながらブレーキをかけながら移動しながら釣っていくので、漁り火に反応した近くのイカと、遠くへ移動するときに反応する両方のイカが狙える。数は宇和海の船を流す釣り方に部があるからだと思う。
タナの違い
また、釣るタナにも違いがある、日本海のイカ釣りは、底を狙う。仕掛けは、オモリグ仕掛けが中心で、40~50mの底まで落としてから釣り上げるので、手返しが遅くなるから、数釣りには負ける。
一方宇和海のタナは、20m前後までが、主流である。海面まで浮いてきたイカが見えることもある。急いでハリス仕掛けだけの2~5mにまで仕掛けを巻き上げて待つと、乗ってくることもよくある。特に、隣の釣友が釣り上げたイカの後ろを追ってくるイカが見えたときは、タナを浅くして、待っていると、ぎゅいーんとスッテを引ったくって掛かることもある。そして、そんなイカは、得てして大きいやる気のある、はしかいイカなのだ。
注意点1:フグ
ただ、宇和海での数釣りには注意点が2つある。ひとつは、フグの集団のタナにぶつかるときがよくあるのだ。この日も、先ほどまでイカが連チャンだった20mのタナで、10回連続でフグ、またフグ。隣の釣友も、仕掛けをかみ切られて、仕掛けをやり直していた。
私の方には寄ってくるなよと祈っても、フグは聞いてくれない。私もフグ釣り。そして最悪にも、フグを外すときにリーダーをかみ切られて、3段仕掛けのスッテをプッツンの切られてしまった。「あーあー、上で切られて一度に3つもスッテが、さよなら、さよなら、さよなら、もうすぐ海は白い冬。もう、終わりだね。」とオフコースのさよならを口ずさむ。連続でフグに3回くらい切られるときも経験しているので、予備の仕掛けの準備は必須である。
注意点2:タナ
そして、ふたつ目の注意点は、後半のタナの取り方である、前半に20mより浅いタナでよく釣れたが、後半パタッと釣れなくなるときがある。潮がかわったのか、数が少なくなって密度が下がったイカが警戒したのかはよくわからないが、アタリが遠のくときがあるのだ。
そんな時は、タナをかえるのである。浅くして15mくらいで激しくシャクリまくったり、10回くらい竿先をたたいて止めるなどをして、先ほどよりも浅いタナのイカを釣る方法で連チャンになるときがある。
もしくは30~40mの深いタナにかえて攻める方法がある。要するに、アタリが遠のいたらば、タナを浅くかえるか、深くかえることが対策である。タナが当たるとまた連チャンで抱いてくるので、「他の人が釣れないわ、どうなっているんだ」と愚痴っているときでも、コンスタントに釣れ続くので、面白い。
固執せず何かをかえる
人間は、成功体験を経験すると、それに固執してしまうので、20mのタナをかえるのをためらうが、釣れない方法をいくら続けても、結果は釣れないので、そんな時は何かをかえてみるのである。何でもいいのでかえてみるのである。そう、スッテの色をかえたり、タナをかえたりすると、いい結果が出るときがある。スッテに色よりも、タナをかえる方法が釣果に巡りあえる確率が高いように思う。