私たちが所属する全日本磯釣連盟が現在開催中の全日本イシダイ選手権が7月18日に終了。優勝を狙うには70cm前後のイシダイが必要であり、最終戦は島根県・隠岐島で悔いなく3日間戦おうと、7月15日の午後6時に貝洲氏と出発した。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・松本浩)
隠岐島周辺で底物釣り
米子インターを下り、午前1時半に大阪から来た吉田氏ら2人と合流し、釣り談議に花を咲かせる。この日は、七類港から知夫里の福友渡船に知夫里まで乗せていってもらい、そこで渡船を乗り換えて中ノ島に行く予定。
3時に乗船し1時間たつと知夫里島が近づいてくる。船はいきなり磯付けし、ここで降りると指示を受けた。間髪入れず中ノ島の新海渡船が現れ、スムーズに乗り換えを行った。夜が明け始め、隠岐の素晴らしい絶景が目の前に現れる。やがてこの日渡礁する予定の小森島が見えてきた。
多少ウネリはあり、少し波をかぶっているが問題ないと判断し、私と貝洲氏の2人で小森島の一番北側の平瀬1番に乗る。サオをセットし、18号のハリにサザエを3個通し、30m付近で仕掛けを落ち着かせる。最近はシンプルな仕掛けで通しており、自作の遠投テンビンに50号オモリ、ステンレスワイヤを60~70cmというパターンだ。
初日は全員本命ボウズ
仕掛けが落ち着き数分たつと、チョンチョンという小さなアタリ。回収すると、ほぼ赤身だけになっている。エサ取りがかなり多いようだ。
3投目に小さなカサゴが釣れ、貝洲氏は手持ちで35cmのイシガキダイを釣る。最近釣り人が乗っていないようで、エサが入ってないとしばらく時間がかかるようだ。
11時ごろにサオをたたくような、らしきアタリが出始めたが、波が平らな磯の上を通過するようになり、危険と判断し磯替えすることとした。
次の磯は西ノ島との水道のポイント、潮早の尾根だ。隠岐の磯釣りは時間制限がなく、夜明けから希望の時間まで釣りをさせてくれる。私たちは翌日の体力も考え、午後6時までと決めた。この磯では潮が動かず、初日は全員がボウズという最悪のスタートなった。
6時半の時合いに備える
2日目、午前4時出船で船長のお勧めポイントのセナガに渡る。右から左に速い流れがあり、右斜め45度に中遠投し正面に仕掛けが落ち着くようセットする。隣でサオを出している貝洲氏が「地元の漁師の話だと、穴で寝ているイシダイが6時半になると一斉に出てきてエサを探し始めるらしいよ」と話しかけてきた。
「6時半に勝負ですね」と返し、気合を入れる。しかしこの日は大量の藻が流れており、投入して5分もするとミチイトに藻が絡み、サオが極限まで曲がっていく。仕掛けを回収しては藻を外し、また投げ返すという動作を機械的に続ける。
45cm&51cmイシダイ手中
そして6時半。サザエをいつもより確実に装着し、アタリのある35m付近に投入する。するとドンドンと重く大きいアタリ。6時半の朝食タイムだ。サオが大きく入る、藻も絡む、サオ先はビクビクしている、藻も絡む。どっちだ?アタリか藻か。大きくアワセを入れると、藻が絡んでサオが限界まで曲がる。
海面を割ったのは、藻に隠れるようにハリ掛かりしていた45cmのオスのイシダイだった。小さいイシダイだが、立派に銀ワサになっていることと、中ノ島での初イシダイなのでうれしかった。
ここからサイズアップと言い聞かせて、打ち返し続ける。さらに1時間後、やはり藻が大量に絡み、全く引きを感じずに51cmのイシダイを追加する。釣った感がない釣りとなってしまった。その後は藻のせいで早アワセしてしまい、ハリ外れが1回あり、この日は終了となってしまった。