イカメタルの魅力は、シンプルな仕掛けを使用した釣りでありながらゲーム性が非常に高く、状況に合わせた誘いでアタリを引き出し、繊細なアタリを掛けアワせていくところにある。今回はイカメタルの基本と、夏のイカメタルにおける釣果アップのポイントを解説していきたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 桑原一幸)
基本の誘いは2通り
ポイントに到着すると船長からスッテの号数、狙う水深などの指示が出る。指示に従って釣り開始となる。
誘い方は、(1)誘い上げからのステイと、(2)テンションをかけながら誘い下げていくテンションフォールが基本となる。ビギナーは誘い上げからのロングステイ(ワンピッチ2回、リールを巻かずに大きく誘い上げてフォールさせ、イトが張ったところで10~20秒程度のステイが比較的容易で、実績もあることからオススメだ。
集魚灯が効いてきて、イカのタナが上がってきたら、テンションフォールでの誘い下げもぜひ試してほしい。テンションフォールはリールのクラッチを切って指でスプールを押さえ、誘いとテンションをかけたスローなフォールを入れながら、タナを上から下へと探っていく。
やる気のある活性の高いイカは表層付近へ上がってくることから、誘い下げていく方が勝負が早く、手返しも良くなることで釣果アップにつながるだろう。
一概には言えないが、枝スのスッテにヒットしてくる場合は(1)の狙い方が有効であり、鉛スッテにヒットしてくる場合は(2)の狙い方の方が釣果が上がることが多いように感じる。
私は(2)のパターンで鉛スッテにマイカの反応が集中する場合は、ドロッパーは使わず鉛スッテ1本で狙うことが多い。ドロッパーを外すことで、マイカからの反応がダイレクトに穂先に出ることから、掛けアワせる楽しみが倍増する。
イカメタルにおいて、状況に応じた仕掛けの調整が好釣果につながることが多いことから、マイカがヒットした場合は枝のスッテか、鉛スッテのどちらにヒットしてるかを必ず確認し、その後の狙い方の判断材料のひとつにしてほしい。
繊細なアタリを捉える
アタリは穂先を引き込む、持ち上げる、その場でフワフワなど、多彩なアタリが出る。アタリ(と判断したら)があれば即アワセする。
この繊細なアタリを取れるか取れないかが、イカメタルでの釣果の差となって現れる。まずは違和感があれば、取りあえずアワせてみるようにしよう。徐々にアタリの出方が分かってきて、釣果もアップするはずだ。
人気急上昇中のオモリグ
また、近年人気急上昇中のオモリグで狙ってみるのも面白い。ベストシーズンの活性の高いマイカと言えども、いつも容易にヒットしてくるとは限らない。最近の傾向としては、集魚灯の光の中に積極的に入ってこないことがしばしばある。この傾向は良型のマイカの方が当てはまる場合が多い。
そこで、良型マイカを狙うのに効果的なのがオモリグだ。10~20号のオモリの先に、1mほどリーダーを出し、先端に2.5号前後のエギを使用して狙う。
仕掛けを軽く前方へキャストし、狙いのタナを斜め引きして狙うと効果的だ。オモリの号数を調整して沈下スピードを変えながら反応を探ると、鉛スッテには反応しないマイカが爆釣!ということもよくある。ぜひ一度試してほしい。