縁起物の食材の代表と言えば「マダイ」でしょう。どうして鯛はめでたいものと言われているのでしょうか。調べてみました。
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鯛の中から鯛
色や語呂からくる縁起のよさもありますが、その「形」も縁起がよいとされてきました。
鯛が縁起物と呼ばれるようになったのは、江戸時代までさかのぼります。
鯛の体内には「鯛の鯛」と呼ばれる、まさに鯛のような形をした骨(胸鰭を動かす時に使われる、肩帯の骨)があるのです。
この骨を持ち歩いていると金運アップ、厄除けにきくという言い伝えもあるほどで、まさに自然が生んだ開運グッズといえるでしょう。
東京の築地のではこの「鯛の鯛」をさまざまな大きさや、色合いで縁起ものとして販売しているところもあるようです。
鯛の鯛
ちなみに他のサカナであっても、同じように鯛のような形の骨を見つけると、縁起物として持ち歩いていたともいわれています。
たとえば「ホッケの鯛の鯛」や「カンパチの鯛の鯛」もそのひとつ。なんともややこしいネーミングですが、見付けた際はきれいに洗ってどんなものか観察してみるのもお面白いでしょう。
今年の年末、サカナのお頭を食べる機会がある方は是非「鯛の鯛」探しをしてみて下さいね。
<近藤 俊/サカナ研究所>