秋の投げ釣りは釣果多彩。本命以外のおいしいゲストも期待できる。今回はキスとゲストのメッキを「韓国風刺身」にしたので、そのレシピを紹介する。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター牧野博)
キスとメッキの韓国風刺身
では、下処理の終わった身を使って、調理していこう。
1、皮をひく
包丁を寝かせ、尾の方から皮をひいていく。このとき、包丁はほぼまな板と平行になるぐらい寝かせ、左手で尾の方を持ってゆっくり引く。包丁の方はあまり力を入れなくてもいい。
2、刺身をつくる
皮を引いた身を食べやすい適当な大きさに切る。尾の方は背の身と腹の身を一緒に切ると程よい大きさになる。
問題は血合い骨。刺身風の食べ方をするので、完全に取り去らないといけない。今回は尾の方の身を切った後の身は、上身と腹身に分けて血合い骨の部分をカットし、糸造りにした。
メッキの身がどんな味わいなのか、楽しみであったので、しょうゆをつけて一切れ食べてみたところ、ツバスよりもはるかに歯ごたえがあり、すがすがしい身だった。どんな味わいになるのか楽しみである。
キス、メッキともキッチンペーパーで水気をふきとった後、軽く塩をしてラップをかけて冷蔵庫へ。
3、つけダレの調合
刺身と和えるつけダレを調合する。今回は、韓国風にするので、コチュジャン(韓国風唐辛子みそ)をベースに次のような配合にしてみた。
コチュジャン 大さじ2杯
濃口醤油 大さじ2杯
ごま油 小さじ2杯
調味酢 小さじ2杯
スダチ果汁 小さじ1杯
4、一緒に和える野菜の準備
青背魚であるメッキには、ねぎを合わせることにした。これはあらかじめカットされたネギがお値打ちで出ていたので、これを利用する。白身魚のキスには、冷蔵庫の余りものの三つ葉を適当にカットし、いっしょに和えることとした。
5、材料を合わせて盛り付け
小鉢を2つ用意し、それぞれ、キスの刺身と三つ葉、メッキの刺身とカットネギをいれて6のつけダレを適量かけ、箸で和える。
別に取って冷やしておいた盛り付け用の尾頭付きのキスとメッキを皿に並べて、頭と尾の部分が少し高くなるようにし、あしらいを敷いて和えた刺身を盛り付け、少量の韓国のりのきざみをふりかけて完成。あしらいは、キスには大葉を、メッキにはサンチュを利用してみた。
韓国風刺身の味わい
さっそく食べてみると、いつもと違ったピリ辛の味が新鮮で、キスとメッキの歯ごたえもしっかりしていた。
特に、メッキの味わいが韓国風のタレに非常によく合っているように感じられた。
タレは、少ししょうゆ味が強かったように思うので、このあたりの調合は好みにあわせるといいと思う。ただ、和えたものを1日冷蔵庫に寝かせて食べてみるとまた印象が変わり、魚の歯ごたえはしっかり残っているものの、タレの味が魚にしみこんで、塩加減も適度で結構いい味になっていたのが不思議である。
この料理法は、タイ類などキス以外の白身魚でも使えると思うが、今回食べてみたときの味わいでは、どちらかというとアジ類やカツオなど、青背魚の方がストレートにおいしさを感じることができそうな気がする。
また、余ったつけダレは、冷ややっこを食べる時に、しょうゆのかわりに付けてもいい。コチュジャンは、かなり魚料理にも広く使えそうないい調味料だと思った。
いま、大河川の河口部ではメッキの回遊がかなり高頻度で見られるように思う。今回のメッキも、キスとの2点掛けで釣れたものである。高水温を好む魚なので、メッキ狙いのルアーマンは今がチャンスと言えそうだ。
<牧野博/TSURINEWSライター>