細分化が進むカワハギ竿。なかでも、高性能モデルは1ピース(ないしバットジョイント)が主流。しかし、今年シマノがリリースした「ステファーノXR」は3モデルともセンターカット2ピース。その実力を知るべく相模湾でシマノインストラクター飯田純男さんの実釣を取材した。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS編集部・大高崇)
儀兵衛丸でカワハギ釣り
今回は好調が続いていた相模湾長井沖を狙って、同地の儀兵衛丸から出船。短時間のショート船が人気で船着場は活気があふれている。
2ピースロッドで挑戦
「電車で来たり、バイクや自転車で来るようなご近所の人も多いでしょうね。また、荷物をあまり積めないスポーツタイプの車で来ている人もいるみたいですし、そんな人には持ち運びやすい2ピースがいいですよね」と飯田さん。
確かに利便性は大きなメリットだが。軽さや、感度、自然な竿曲がりといった性能が犠牲になっていないのだろうか……。
繋ぐ時の注意点
混み合う船内、やはり2ピースの利便性はここでも生きた。そして継いでみてさらに驚く。継ぎ目はとてもスムーズで、少し離れただけで2ピースと言われなければ気づかないレベル。持ってみてさらに軽さに驚く。旧モデルの1ピースハイエンドモデルと同等の重量にまで軽量化されている。
とはいえ、正しく継がないと性能を発揮できないだけでなく、破損にもつながるので注意したい。
「継ぐときにねじ込むと破損しやすいので注意してください。また、継いだらガイドが揃っているかチェックしてください」と飯田さん
感度重要な「宙の釣り」でも活躍
最初の釣り場は出船から10分もかからない真沖。探見丸で海底の状況をチェックするとかなり根がキツイ。当然、根掛かりしやすく、オモリを常時底に着けておくような釣りは不利。また朝イチの活性を探るためにも飯田さんが選択したのは底上1~2mを探る釣り(いわゆる「宙釣り」)。竿はステファーノXR H170‐2。
「こういったタナを刻む釣りやキャストする釣りならこの竿ですね」とのことだが、底からオモリを切るということは当然感度が重要になってくる。特に、竿先から継ぎを経由して手元に伝わるまでの感度は2ピースモデルと言うことで、1ピースに劣るということはないのだろうか?
「まったく問題ないですね。素材の恩恵もありますが、とにかくブレにくくて安定しているので感度で劣るということはありませんね」とのこと。
さっそく1尾目を掛けて小型を抜き上げた。
「3モデルともXシートフロントトリガーを採用しているので、これでさらに竿を保持しやすくなりブレにくく、巻き上げや上下の誘い、キャストなどでブレにくい」とのことで、操作の安定だけでなく、感度の向上にも貢献している。2ピースでも感度が劣らないと言える理由だ。
当日はシケ明けで新しい小型の群れが入ったようで、好調から一変テクニカルな釣りになったがそれでも確実に宙でアタリを出して追釣した。