キスが接岸し始める晩夏から初秋にかけては、ピンギス中心ながらちょい投げで比較的簡単に数釣れる。今回はキスの爽快なアタリを求めて釣行した明石川河口サーフでの釣りをリポートする。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター森英雄)
波打ち際の砂利底で連発
キスよこい!と仕掛けをフルキャストする。50mほど沖からゆっくりと仕掛けをさびいてくるが、なぜか今回はなかなかアタリが出ない。そのうち仕掛けをさびく手元にゴツゴツという感触が伝わってきた。明石川河口サーフはキャストした先は砂地だが、波打ち際の10mほどは砂地から砂利底にかわる。だからオモリが砂利底をこする感触がゴツゴツと伝わってくるのだ。
キスは砂地に生息するものだと思っているので、いつもこのゴツゴツが感じられたところで仕掛けを巻き上げるようにしている。こんな岸近くにキスはいないだろうという思いもあった。
いつものように仕掛けを巻き上げようとしたとき、サオ先がゴンっと揺れた。
「えっ!?」
今のは間違いなくキスのアタリだ。でもこんな波打ち際で?こんな砂利底で?いくつもの?が頭の中を巡っていた時、ブルルンっというアタリが続いた。
アワセを入れると魚の重量感。まだ半信半疑でリールを巻くと、すぐにオモリが見えてきた。上がってきたのは、この日一番のサイズのキスだった(と言ってもピンギスにはかわりないが)。
それにしても今の波打ち際でのヒットはたまたまなのだろうか?その疑問に答えを出すために、今度は仕掛けを砂地から砂利底にかわる少し先に軽く投げ入れる。
ゴツゴツとオモリが砂利底をたたく感触が伝わってきたところで少しさびくのを止めて待つと「ゴンっ!」アタリが出た。続く「ゴンっ、ブルルン!」で、アワセを入れてリールを巻く。目の前で掛けているので、数回リールを巻けばオモリが見えてくる。オモリの先には……ダブルでキスが付いていた。
軽く仕掛けを投げ入れる。波打ち際で止める。今度も答えはすぐに出た。
こうしてこの後も波打ち際でアタリが連発。ダブルで掛かることも多かった。
釣果・学び・展望
この日釣れたキスの最高寸は13cmとピンギスのみの釣果だったが、最終的に32匹と数釣ることができた。
そしてこの日の釣りからは学ぶことが多かった。
・明石川河口サーフでは下げ潮時より上げ潮の方がキスの食いが立つ傾向にある。
・波打ち際は丁寧に探る価値のあるキスのポイントである。
・砂利底でもキスはいる。
もしかしたらキス釣りの経験が豊かな人には当たり前のことばかりなのかもしれないが、ぼくの中では大きな収穫だった。
9月下旬以降は越冬前の荒食いをする、いわゆる落ちギスの季節。良型のキスも接岸し始め、さらに数・型ともに期待できるようになると思う。
<森英雄/TSURINEWSライター>
明石川河口