5年ぶりに小名浜沖のアブラボウズ釣りを楽しんできました。船中12人中11人が本命を確保し、なんと90kgのモンスターも浮上した釣行をレポートします。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)
アブラボウズ釣り
キンメやアコウ、ベニアコウといった深海の釣りのゲストとして登場するアブラボウズ。分類的にはギンダラの仲間で、同等の料理にすることによりとてもおいしくいただける魚です。また釣味としても抜群。最大で100kg超になることから、アタった瞬間は何とも言えない緊張感が走るとともに、モンスター級を数人がかりでギャフアップした暁には間違いなく船中大盛り上がり!正に深海釣り版「トレジャーハンティング」といったターゲットです。
小名浜沖は近年、そんなアブラボウズを専門で狙う数少ないエリアとして定着。ポイントまで2時間以上沖に走ることから、海況が落ち着く初夏から晩秋にかけてが狙い目なのですが、巨大アブラボウズ狙いなら、実は冬場が狙い目。限りなく出船は少ないのですが、出船した暁には巨大な「トレジャー」が待ち構えていることでしょう。
アブラボウズ釣りのタックル
サオはオモリ500号が背負える深場ザオ。アブラボウズは底にいる魚なので、600mの水深でもしっかり底をとらえることができる硬めがオススメです。リールは大型電動リールが基本で、コマンド9~15番、マリンパワーなどが主流なのですが、最近はダイワの1200番、シマノの9000番等、小型ながらもパワフルな最新鋭のリールも目立つようになってきました。
アブラボウズ釣りの仕掛け
仕掛けはミキイト40~50号2.5~3m、ハリス25~30号1~1.3m、捨てイト1.5~2mにネムリムツ28号、クエ30号前後の2本バリが基本。水中ライトはサメを寄せるので使用禁止(光勝丸)ですが、タコベイトは有効なアイテム。4~5号の大きめがいいです。
エサはスルメイカやヤリイカの1匹掛けが基本で、上バリにはコマセがわりにサンマの半身、イワシ1匹を付けておくのも有効。
付け方はチョン掛けで問題ないのですが、くるくる回転してイトよれしないよう、エンペラは切り取っておいた方がいいです。
そしてクーラーボックスは大型一択。最低でも60L、中にはなんとイグルーの142L(150QT)を持ち込んでいる方もいました。
最悪の場合?は包丁を持参し、頭と尾ビレ、内臓等をなくせば容量をかなり小さくすることが可能。帰りの工程は行き同様2時間以上かかるので、解体する時間は十分あります。
アブラボウズの釣り方
投入は船長の合図で大トモから順番に。着底後は底にいる魚ということで「オモリトントン」の状態をキープします。巻き上げのタイミングは自由なので、アタったらドラグを調節し即巻き上げ。決して多点掛けは狙わないように。掛かった後はかなり暴れるので、モタモタしているとオマツリの原因になってしまいますし、何よりサイズによってはリールが止まってしまう恐れもあります。焦らず、かつ迅速に操作しましょう。
また、600mのポイントではコウジンメヌケ(ベニアコウ)、400mのポイントではバラメヌケなどが食ってくることもあります。本命1~2本上げて「お土産十分」とばかりに道具をかたづけてしまうのではなく、エサのイカを短冊にして「赤い魚狙い」に切りかえるのも面白いです(一応船長に確認のこと)。
ただし、それでもアブラボウズが食ってくる可能性があることは一応付け加えておきます。