5年ぶりに小名浜沖のアブラボウズ釣りを楽しんできました。船中12人中11人が本命を確保し、なんと90kgのモンスターも浮上した釣行をレポートします。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)
580mのポイントから開始
船は2時半間走ってスローダウン。陸岸が見えないような遥か沖のポイントにやってきました。やがて船長の合図で大トモから順に投入開始。隣の友人が無事に投入を終え、続いて私も投入完了。数分後、無事着底を確認しました。すると、先に着底した3~4人にアタリ発生!船中一気に緊張が走る。続いて私のサオにもアタリ!と思いましたが、残念ながら先にアタッた方とのオマツリ。仕掛け1つロストしてしまいましたが期待は膨らみます。
続けて同ポイントで2投目。1投目と同様に3~4人にアタリがあったものの、残念ながら私、そして隣の友人も魚には嫌われてしまいました。次の投入に期待を込めて準備をしていると……何やら大トモ付近でざわついています。
何となく察しはついたので私と友人も近寄ってみると、船長「手を貸して~!」。私もギャフを持って引き上げに参戦!呼吸を合わせ、3人がかりで引き揚げたアブラボウズはなんと90kg!(後の計量)。正にモンスターでした。
同じポイントで3投目をやるも、やや潮が速くなったようで、あちらこちらでオマツリ騒ぎ。船中1本本命が浮上するも、船長やや浅いポイントに移動を決断。
オマツリやモンスターの引き上げ、浅めのポイントへの移動にてかなりの時間を要し、この時点で時間は10時すぎ。残りは1投、ノートラブルでやっても2投がせいぜい、といった所でしょう。我々2人、絶体絶命の窮地に追い込まれてしまいました。
ラストの流しで待望のアタリ
4投目の水深は450m。モンスターは出ないけど魚影はそれなりに濃いポイントとのこと。無事に投入を終え、祈るような気持ちでサオ先を見つめます。するとその祈りが通じたのか、サオ先が根掛りのように抑え込まれ、その後すぐさまガンガンと派手にたたかれました。間違いなく本命、アブラボウズのアタリです。
落ち着いてドラグを調節し、船長に声をかけてから中速(やや低速気味?)で慎重に巻き上げ開始!
そしてふと横を見ると……友人も一足早くアタっていたようで既に巻き上げ開始から100mが経過。あまりにも緊張感ありすぎて声すら出なかった模様(笑)
反対側でこの日最大級のオマツリ騒ぎが起きていることから、これがラストの流しであることほぼ確定。もう、バラしてしまったら……確実にしばらく立ち直れません。
残り100mを切った辺りから暴れ方はさらに派手になり、心臓に悪いことこの上ないです。身は軟らかく、しかもアコウと違って水面でバレても泳ぎ去ってしまう魚なので、取り込みが終わるまで気が抜けません。
24kgアブラボウズ登場
やがて友人のリールカウンターが0になり、仲乗りさんのギャフアシストにより無事取り込み完了!続いて私のリールもカウンターが0になり、友人によるギャフアシスト。ギャフはがっちり下顎真ん中に掛かり、完璧な取り込みにて本命を確保しました。思わず2人でハイタッチ!
帰宅後の計量の結果、私が釣ったアブラボウズは24kg。結果的に持参した80Lのクーラーボックスにギリギリ押し込めるサイズということで、丁度よかったです。
因みに友人が釣ったアブラボウズは14kg。私のクーラーボックスよりやや小さい60Lのものを持ち込んでいて、同じように尾ビレが少しはみ出る程度。これもお土産的には願ったり叶ったりの丁度いいサイズでした。
3打席連続空振り三振でしたが、4打席目に逆転ホームラン!しかも2人そろって。これぞ「大物釣りの醍醐味」ですね。
保存について
アブラボウズはその名の通り、脂のノリは抜群でとても美味しい魚。バラムツのように人体で消化されない脂とは違って食用としては問題ないのですが、脂肪分が40~50%と驚異的な数値なので食べすぎには注意が必要(因みにキロサイズの天然マダイは5~6%)。
しかし、長期間冷凍保存してもそう簡単に脂は落ちませんし、むしろサイズによっては1年近く冷凍保存し、ある程度脂分を落としてから取引する、といったことも普通に行われているそうです。釣れた暁には小分けにして冷凍保存しましょう。
実は我が家では、この春から子供が高校生になり、お弁当生活がはじまったことと、コロナ禍による冷凍食品の買いだめが重なったことにより、冷凍庫のキャパが悲鳴を上げていました。というワケで、今回のアブラボウズ釣行を機に家族会議を経て、新たに冷凍庫(100L)を購入。もちろん、釣り魚専用で(笑)
これならしっかり解体さえすれば、モンスターサイズも楽々収まりそうです。