9月に入ると一気に秋めいて、平場にも活性が戻ってきたようだ。間もなく本格的な秋ベラシーズンだろう。千葉県旭市にある泉源沼も、水替わりして良型地ベラがポツポツと釣れ始まった。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュースAPC・五木田富雄)
泉源沼の概況
泉源沼は周囲800mほどの農業用水池。現在は農閑期の減水期で、水深はどこも1本ほど。好機は例年4~6月の増水期だが、これから初冬にかけても面白い。今はまだまだジャミが多いものの、それに負けずにエサ打ちすれば40cm以上の本命も夢ではないはず。この沼はそのポテンシャルを持っているのだから。
とくに雨後の水位上昇時はチャンス。アベレージは8~9寸だが、日並みがいいと尺~尺2寸が顔を見せる。
ポイント
泉源沼のポイントを紹介しよう。
北岸
季節風を避けられる人気ポイント。スナック駐車場前一帯は底の状態がよく、魚の回遊も多い。オススメは西寄りの電柱前。電柱から7~8m東寄りは15~16尺竿ラインに根掛かりがある。
西岸
機場周辺が同沼の最深部だが、フェンスがあるので狙いづらい。また、深くなるとコイが多くなる。水門から3~4m離れると平均水深となるが、北岸と比べると底質が泥っぽいので、モジリをよく見て入釣したい。
南岸
いわゆる新護岸で足場は最高にいい。ただし北・西岸に比べると水深が平均で10~20cmも浅いので、狙うなら少しでも水位が上昇する雨後がいい。西寄りの土管前を好んで入る常連もいるほど。今はないが、中央付近に既設台があったころは入釣者も多く、よく釣れていた。南東角から10mほど西側までは底に変化があるのか、よくモジリが出る。
東岸
唯一の斜め護岸で、一部に階段がある。傾斜がややきついので、ガードレールと釣り台をロープで結んで落下防止対策を施したい。
好ポイントは、入釣しやすい階段前。ときに大釣りがあり、筆者の最高釣果360枚もここで記録した。南岸寄りにある木を境に、北側は沈みオダがあるので狙ってみたい。
釣り方とエサ
全体に水深が浅いので、底釣りがメイン。竿は11~16尺。コイやレンギョがハリ掛かりしてくるので、道糸の号数はハリスの2倍以上がお約束。
エサは両ダンゴかグルテンセットで、ジャミが多いときは前者がオススメ。グルテンだとウキが動きっきりになり、収拾がつかなくなる。なおどちらにせよ、開き気味のエサタッチはタブー。レンギョが寄ってしまい釣りにならなくなるうえ、タックルトラブルを招きやすい。
ここでの釣りはジャミを嫌わないこと。根気よく打ち続けていると、どこかでウキの動きが静かになり、ナジむようになる。それまでよりもエサ持ちがよくなりだしたら、チャンスタイム到来だ。ただし、静かになった直後のアタリはコイが多いので要注意。
水深が浅いため、ちょっとの風でも流れが発生しやすい。さらにウキ下が浅いとウキ~穂先間の水抵抗も大きい。緩い流れでもエサが流されてしまうので、それでアタリが減るようなら0.3号前後の中・外通しオモリを使用したドボン釣りがいい。
ちなみに宙でも釣れなくはない。ジャミ、レンギョと上手に付き合いながら釣れば、底釣りよりも良型が望める可能性もある。ただし、かなり難易度は高い。
<週刊へらニュースAPC・五木田富雄/TSURINEWS編>
泉源沼
入釣料:無料。釣り台必携。水汲み用ひも付きバケツ用意。東岸傾斜護岸に入るならロープ必携。