毎年ゴールデンウィーク明けから、熊野灘沿岸に接岸する小型のアカイカ。日本海側ではマイカとかシロイカとか呼ばれるが、標準和名はケンサキイカ。イカ類の中でも食味ではアオリイカに並んで最上位にランクされる高級イカなのだ。熊野灘で釣れるアカイカは小型が多いが、数が出るし身が軟らかいので味も抜群。今年はやや出足が鈍かったが、ようやく3ケタ釣果が出始めたとのことで、三重県・紀北町紀伊長島三浦から出船しているフィッシング光栄の仕立船で出撃することにした。
午後に入れ乗りタイム突入!
昨年までの実績ポイントをしつこく攻めていた時、何の前触れもなくアカイカがダブルでヒット。
そこからがすごかった。スッテを落とすたびに必ずアタリが出て、大小のアカイカが怒涛の入れ乗り。
ここぞとばかりに梶川さんも釣りまくる。
あっという間にイケスはアカイカだらけ、周りはスミで真っ黒。
カリスマにこの理由を聞くと、「潮が動けば必ず釣れる」と確信があったらしい。
言われてみれば近くに潮目ができ、明らかに前半と雰囲気が違う。
1時間ほど入れ乗りを堪能した後、またもや異変が起きた。私と梶川さんには全くアタリが途絶えてしまったのに、カリスマだけは入れ乗りが続くのだ。
「なぜ?」と頭の中は?マークだらけ。
必死で誘い続ける私たちをあざ笑うかのように、カリスマはひたすらアカイカを抜き上げ続ける。
そのうち「これぞカリスマジック!」だの「そのサオは何のために持ってるの?(笑)」だの、イジられまくり。
イカメタルは差の出る釣りだということは十分分かっていたが、ここまで明確に出たのは初めてのことだ。
結局そのまま終了時間を迎え、船は三浦港へ船首を向けた。
釣果は船中168匹。
まずまずの好釣果となったが、ラストにはっきり分かれた明暗、これは次への課題だろう。
いろんな要素を考えて、次回に臨みたい。
<週刊つりニュース中部版 APC・谷川智/TSURINEWS編>
フィッシング光栄