管理釣り場スタッフが教える「夏のエリアフィッシングの魅力と攻略法」

管理釣り場スタッフが教える「夏のエリアフィッシングの魅力と攻略法」

今回は、平谷湖フィッシングスポットの管理人として、また8年間ほぼ毎日行ってきた初心者ルアー教室のインストラクターとして、感じたことを生かして皆さんにエリアトラウトの楽しみ方と攻略法を紹介したい。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 服部鱒宏)

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トラウト ルアー&フライ

タックル&ルアー

サマートラウト攻略のタックル&ルアーについて解説しよう。

管理釣り場スタッフが教える「夏のエリアフィッシングの魅力と攻略法」タックル図(作図:週刊つりニュース中部版 服部鱒宏)

スプーン

6月ごろまでは表層からボトムまでと広かったタナも、夏になると表層付近で活発にルアーを追うようになる。そこでマイクロスプーンと呼ばれるアンダー1gのウェイトも必要になる。

管理釣り場スタッフが教える「夏のエリアフィッシングの魅力と攻略法」スプーンはマイクロタイプが主流になりつつある(提供:週刊つりニュース中部版 服部鱒宏)

板厚が薄く軽いマイクロスプーンは、表層を巻きやすいのと同時にゆっくり巻くことができる。放流魚と遊んだ後の日中は、マイクロスプーンを表層でゆっくり巻いて夏のトラウトに挑戦してみよう。

クランクベイト

クランクベイトでは、SRと表記されシャローランナーと呼ばれる、表層クランクが有効だ。表層クランクはマイクロスプーンよりウェイトがあり遠投ができるうえ、ゆっくり巻くこともできる。沖に逃げた日中のトラウトを、クランクベイトの遠投で攻略してみよう。

管理釣り場スタッフが教える「夏のエリアフィッシングの魅力と攻略法」表層を引けるものが有効になってくる(提供:週刊つりニュース中部版 服部鱒宏)

基本操作は「ただ巻き」

スプーンもクランクベイトも、操作方法の基本は「ただ巻き」である。リールのハンドルを一定の速度で巻くことである。この「ただ巻き」を習得するには、ルアーがよく見える岸辺の表層で、次の3点に注意しながらルアーを泳がせてみよう。

(1)一定のリズム(一定のアクション)で泳ぐこと。
(2)一定のスピードで泳ぐこと。
(3)一定のレンジ(ルアーの泳ぐ深さ)で泳ぐこと。

巻き始めから巻き終わりまで(1)~(2)の「3つの一定を同時に両立する」ことを「ただ巻き」という。なぜ「ただ巻き」が基本かというと、魚はこの「ただ巻き」が好きでよく釣れることと、この「ただ巻き」から発展してさまざまなテクニックがあり、それらのテクニックが生きてくるからだ。

カラーローテーション

放流時を除いて、私のお勧めのカラーローテーションは、まずは白などの明るいカラーを使うこと。泳ぐルアーを見ながら適正なスピードで巻けているかチェックする。さらにそのルアーへの魚の反応を観察できる。

続いて派手なカラーから地味なカラーへローテーションしていく。ローテーションに迷ったら、自然に囲まれた景色に合わせてローテーションしてみよう。流れる雲の白、空の青、初夏は新緑の緑、春は桜のピンク、秋は紅葉の赤、または黄葉の黄色、夏の水色のオリーブ、水が濁ったら茶色、ペレットがまかれるなら薄茶色などを派手から地味にローテーションする。

その答えは水中を観察して、魚から教えてもらおう。クリアウォーターは学習が早く飽きやすいので、早めのローテーションは忘れずに。

トップウォータープラグで攻略

表層が熱くなる夏にクリアウォーターで釣りをするなら、サイトフィッシングが楽しい。ポッパーなどのトップウォータープラグや、デカミッツドライなどの水面系クランクがオススメ。

ポッパーはトゥイッチして小刻みに動かしたり、ジャークしてまかれるペレットをイメージして水しぶきを上げたり、またポーズさせて誘う。魚を観察してアクションの強弱、移動距離、ポーズする時間をいろいろ試して、最適なアクションを探そう。

管理釣り場スタッフが教える「夏のエリアフィッシングの魅力と攻略法」夏はトップが熱くなる(提供:週刊つりニュース中部版 服部鱒宏)

デカミッツドライはただ巻きでもよく釣れるが、ルアーを操作して釣るのも楽しい。ブリブリッと動かしてポーズ。興味を持ってバイトする魚を待つ、を繰り返す。

ガバッと、あるいはパクッとバイトしたらアワセを入れる。日ごろから水生昆虫などの小さくて柔らかいものを食べているトラウトは、硬くて大きなルアーをすぐ離してしまう。ひと息入れずにすかさずアワセを入れるのがコツだ。

カラーはクリア系をベースに、クリアをアレンジしたカラーがオススメだ。

マジックジャークで攻略

現在のミノーイングを代表する釣り方がマジックジャークだ。平谷湖ではザッガー50F1やダブルクラッチ45F1などの、細身でリップの長いフローティングミノーを使う人をよく見る。

アクションはストップ&ゴーで、ロッドでアクションをつけずデジ巻きで操作する。リールハンドルをグルッと巻いてポーズを繰り返す。ポーズ中に浮き上がる場面でのバイトが多い。

浮き上がる際には、ラインにテンションをかけて垂直に浮上させることがコツ。フリーに浮上させるとルアーがキックバックして、追う魚側に浮き上がり、びっくりして追うのをやめてしまう。

タナも大切だ。表層が釣れるときは表層で、中層が釣れるときは中層まで潜らせてからストップ&ゴーをする。

なぜトップやミノーなのか

自分でルアーを操り、サイトフィッシングで魚とのやり取りを見ながら攻略する、トップの釣りやミノーイングはすごく楽しい。表層が熱くなる夏にクリアウォーターで釣りをするなら、ぜひ試してもらいたい。

また適水温を超えることもある夏は、春や秋に比べて活性の下がる季節でもある。活性が高くよく釣れる場面では、ルアーローテーションもカラーの微調整で釣れ続くこともある。

管理釣り場スタッフが教える「夏のエリアフィッシングの魅力と攻略法」夏こそクリアウォーターを攻略しよう(提供:週刊つりニュース中部版 服部鱒宏)

しかし、難しい場面でのルアーローテーションは、カラーの微調整というよりはルアーの種類を変える大転換をして、魚の興味を探る必要性も出てくる。

夏こそクリアウォーターで自分の釣りの引き出しを増やし、夏のエリアをぜひ攻略してほしい。

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