20年以上もの間、月イチで毛蟹を茹でて捌いて喰らうことを自らに課してきた筆者が、よりおいしい活毛蟹の「茹で方」を紹介する。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター宮崎逝之介)
筆者の毛蟹愛
今回紹介する活毛蟹の選び方・茹で方・捌き方は、あくまでも長年の筆者の毛蟹体験に基づく筆者個人の流儀であり、専門家やプロなどによってオーソライズされているものではありません。
しかも、人気レシピサイトなどで推奨されている方法を真っ向から否定する主張もありますが、こうした点については否定する理由を具体的に分かりやすく説明するよう努めたいと思います。もしもこの記事を通じて一人でも多くのかたが毛蟹ファンになっていてだければライター冥利につきるというものです。
用意するもの
・活毛ガニ
・水2~3L(天然水なら尚可)
・食塩 水の重さの3%の分量
水2Lの場合:食塩60g
水3Lの場合:食塩90g
・厚手のゴム手袋
・出刃包丁
・トング
・輪ゴム2本
活毛蟹と冷凍毛蟹の見分け方
まず言いたいのは、茹でるのはあくまでも活毛蟹であるということ。冷凍モノは既に冷凍する前に茹でられているので、解凍して食すもの。再度茹でてしまうと味が落ちるだけなので絶対に茹でてはなりません。
活毛蟹と冷凍茹で毛蟹の見極めは慣れれば簡単。活毛蟹は生きていれば動く。息を引き取ったものでも全体的に透明感がある。冷凍モノは透明感はなく地の色が白のイメージです。分からなければ素直にお店の人に聞けば嘘は言わないでしょう。
すぐ茹でてすぐ食べよう
活毛蟹を手に入れたらできるだけ急いで家に帰り、急いで茹でて、なるべく早く食さねばなりません。「目利き編」にも書いたとおり、カニの「生き痩せ」ともいわれるようにカニは生きていても徐々に身質が落ちていきます。そのため、活毛蟹を手に入れたら事情が許す限りなるべく早く茹でなければなりません。
しかも、茹でたら茹でたでこちらも急速に品質の低下が進んでいくため、なるべく早く食さねばならいのですが、甘さを引き立てるために数時間は冷やしたい。とにかく活毛蟹を手に入れてしまったらその日は毛蟹に捧げるくらいの覚悟が必要です。