磯やゴロタ、穴釣りなどで、真っ赤な腕の長いカニが掛かったことはないだろうか。その正体は、ショウジンガニというカニだ。今回は『ひっこくり』というもので狙った。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター永井航)
大磯でひっこくり
当日は釣友と神奈川の大磯港の西側にある小磯(照ヶ先)でひっこくりをした。ここは潮当たりもよく水が綺麗なため、ショウジンガニの好む環境が揃っているポイントだ。
干潮にあわせて磯に乗り、めぼしい隙間にひっこくりを入れる。パッと見では何もいない岩面だが20秒もするとどこからともなくカニが出てくる。ちなみにエサの匂いに釣られて他のカニも出てくるため、まずは手当たり次第近くのカニから狙うのが吉だ。
私は久しぶりのひっこくりのため苦戦気味。釣友はあっという間に本命をキャッチ。私もカニとの格闘を制し久しぶりのショウジンガニをキャッチ。中型のカニだが出汁には十分だ。ちなみに小型はリリースした方が長きに渡って楽しめるはずだ。
カニ同士がエサ取り合い
私が苦戦したことで海中ではカニ同士でのエサの取り合いが始まっている。他のカニにエサをとられまいと、喧嘩をしたカニは気が立っているのと慌てているためか、無警戒にひっこくりに飛び付いてくるのでチャンスだ。
喧嘩に勝ったカニをキャッチすると今度は喧嘩に負けたカニもライバルが居なくなったのをいいことにホイホイと飛び付いてくる。中には喧嘩中にお互いが絡み合ったまま海底へ落下していく微笑ましいカニもいる。
既に伝わっていると思うが基本的にそこまで頭脳明晰ではない(エサに目がない)ため、驚かせたりひっこくるのに失敗しない限り何度でもやってくる。
最終結果
干潮から2時間ほどひっこくりを楽しみ、お互いに8杯ほどのショウジンガニをキャッチし終了とした。
持ち帰ったショウジンガニは軽く水洗いし、貰い物の伊勢海老の頭と一緒に味噌汁にした。カニの大きさにもよるが、3~4人前で3杯のカニが目安だろう。味噌汁にするときは水からゆっくりと出汁をとるのがオススメだ。当日からおいしいが味が出切った翌朝の味噌汁は最高なので試して欲しい。
軽く水洗いしたカニを冷凍保存することもできるため、多少余分に捕まえても大丈夫だろう。ひっこくりは磯やゴロタ、またはテトラ帯で楽しむことが多いものだ。立ち入り禁止場所はもちろん、その他安全対策は怠らないようにしたい。自作で道具を作ることになるため、オリジナリティのある自分がカニを取りやすいひっこくりを作るのも面白いだろう。
<永井航/TSURINEWSライター>
大磯・照ヶ崎