一週間で大阪南港のメバリング事情が一変、新月回りにメバルが消失したのだ。なんとか別の魚を計3尾手にしたが、総じて「すかん」とした感触の今回の釣行を整理したい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
大阪南港でライトゲーム
釣行当日の状況は以下の通りだ。
日時:4月11日 18時~20時
場所:大阪南港
潮回り:新月大潮3日目 19時頃満潮
場所に立ってみると、ほとんど無風。先日新品に張り直したPEライン0.3号もきれいにさばけてきて、メンディングも思い通りに決まる。時合いまでは、ほとんど魚をどうこうという気はなく、3g級のメタルを投げたり、バルキーなワームをキワに投げてコースを作って巻き感を確かめたりと、初夏の釣り物や夜に向けてのイメージ作りに時間を使った。
海水温は14度前後。メバルの適水温だ。別場所でアジを狙いたい気持ちもあったが確信が持てない上、メバルも今季は釣り足りていない。しっかりメバリングするつもりで来た。
時合いでスイッチオン
日没過ぎてから、きれいに魚のスイッチが入った。すっかり日が暮れるまで、南港ではメバルが浮いてこない。そこでボトムでチヌを狙っていたら、ものすごい勢いで引き込むアタリがきた。しかし根に潜られる。根に潜るタイプのチヌ、キビレというものがいるのだ。
ところで今回の新品PEラインとFGノットを組んだラインシステムには自信満々な私であった。ドラグを締めて、根がかりでも外すようにグーッとリフトすると、暴れながら魚が出てきた。そのままリフトしてやろうと強めの勝負に出ると浮いてきたのはデッカサゴ。
私の片手指の幅は23cm。25cmアップのカサゴを仕留めたのは、何気に昨年末以来かもしれない。これにはなかなか収穫を感じた。抱卵している様子だったので、早めに放す。そのあとすぐ同じようなアタリがきて、ややサイズダウンしたカサゴをしとめた。
チヌが一発メタルにヒット
夜になってメバルの気配がしてきた。新月回りの常套テクで、表層をクリア系のワームでトレースする。それが、まったくアタらない。まったくまったくまったくアタらない。
浮いてくる時間ではないのか。潮止まり気味ではあるが、適水温のメバルは潮止まりでも経験上まったく関係なく、少なくともアタリくらいは出す。ああそうだ、そういえばここはメタルのパターンもある場所なのだと思い出し、マイクロメタル1gをセットして、表層トレース、アタらない。
どうしようか、と悩みながら、マイクロメタルが私の気持ちのように沈んでいく。とりあえずもう一投げ、と思い巻き上げたところで、ドラグが鳴いた。前に走る典型的なチヌの引きだ。でも、そんなに大きくはないな、と苦々しく思いながらもキャッチした。
このチヌ、二本あるメタルのハリが、キレイに上唇と下唇にかかっている。どう頭を振っても、こちらがドラグで追従させている都合もあって、外れるわけのないかかり方である。なんだか気の毒に思いながら、涙目みたいに見えるチヌをリリースした。
メバル不在の謎
その後も一時間ほど釣りを続けたが、手を変え品を変え場所を変えてやっても、この日は本当にメバルが「無」だった。もしやアジが大量に入っていて穴にでも隠れているのかもしれないと思い前に投げて探ってみたが、そちらも何もなし。
満月回りの終盤も好調だったメバル、もしやたった一週間で抜けたのだろうか。
要因として少しありそうなのは、この週は晩に冷え込む日が数日あった。メバルはアジほど極端に水温にうるさくない魚だが、ありえる。私が打てる時間2時間という中で考えられるとしたら、少なくとも調査不足な面はないはずで、粘りきることができなかった、あるいは22時以降の下げ潮の「ミッドナイトメバル」になっていたのかもしれない。