4月3日、和田防波堤で投げサビキに挑戦してきた。常連とは釣果に大差がついてしまったが、学んだこともあったので、その点にも触れて当日の様子を綴ってみたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター伴野慶幸)
苦戦する私尻目に常連が連発
6時前から一番西寄りで釣っていた人が、早くも大サバ、中サバをポツポツと拾っていく。今日はいい流れになりそうだと期待感を胸に、私も準備を終えて釣り始めた。しばらくして、常連がデカアジを釣り上げた。沖向きでフカセ釣りに挑んでいた常連の釣友もチヌを仕留め、二人とも上機嫌の面持ち。当日は爆釣とまではいかないまでも、沖向きで何人ものフカセ釣りの釣り人がサオを曲げていて、全体的に魚の活性は高いようだ。
しかし、私の飛ばしウキはいっこうに反応がない。タナを聞いてみても「8ヒロぐらい」と、私のタナと同じ。焦りが募る私に追い打ちをかけたのが、7時便で波止に上がった別の常連。先の常連とは知った仲で、「お隣、入らせていただきますね~」とお茶目に笑って西隣に入り、二人の常連が並んで釣り座を構える形になった。
ここから二人の見事な共演が始まり、次々とデカアジの釣果を重ねていく。一番西側の先客も、サバ中心ながら好調を維持。活気づく周りを他所に、私はたまにガシラやサバを掛けるのがやっとの状態で取り残されてしまった。
爆釣する常連の釣り方
焦っていても釣れないと、小休止して常連の匠の技を見て学ぶことにした。常連のタックルはサビキではなく、カゴテンビン釣り。船釣りで使う柄の長いテンビンに小さなまきエカゴを付け、テンビンの先にはハリスを長めにとった2本バリ仕掛けを接続した、デカアジ、大サバ狙いに絞った組み合わせだ。
タナは底近くで、投点は約30m。仕掛けが馴染んだら、大きくはシャクらず、竿先で仕掛けをスーッと手前に引いて、撒き餌カゴからポロポロとアミエビがこぼれるように操作する。デカアジが釣れだしたら、全く同じ投点でこの動作を繰り返し、群れを足止めする。こうした一連の動作は正に匠の技だ。
そしてこの日、決定的な違いだと感じたのは、付けエサの有無。私はマイクロベイトのワームをサビキバリに付けてはいたものの、釣りバリにオキアミを付けエサにしていた常連に、圧倒的に分があったようだ。大サバも視野に入れて、デカアジが捕食しているのもマイクロベイトだと決め込んでいた私の作戦は失敗だったようだ。
仕掛けをかえてデカアジ2匹
常連の匠の技を見て、その場で出来るマイナーチェンジを試みた。まきエカゴに詰めるアミエビの量を減らして、アタリを待つ釣りから打ち返し重視の釣りにかえるとともに、付けエサのかわりのマイクロベイトワームの一部を、ブルーから少しでもオキアミの色に似せようと薄茶色にかえてみた。投点も常連と同じ距離に合わせ、サオ先で仕掛けをスーッと手前に引くアクションも試みた。
するとマイナーチェンジが功を奏したのか、単に群れが私のほうに寄ってきただけなのかは分からないが、ようやく8時半ごろに、私もデアカジを手にすることができた。
最終釣果
さあこれからと意気込んだが、その後はサバの群れ中心になり、デカアジの回遊は散発気味に。アミエビを使い切った10時に納竿した私の釣果は、デカアジは2匹、大サバ3匹、ガシラ1匹と残念な結果に終わった。
自宅に帰ってSNSで釣果情報を確認すると、当日はデカアジ、チヌともに絶好調で、様々な数釣りの写真がページ飾っていた。私がお手本にしていた常連はその後も釣果を重ねて、50匹の大釣りだった。和田防の遠投ウキサビキは、年に数回好機が訪れるので、またの機会にリベンジに挑みたい。
<伴野慶幸/TSURINEWSライター>