フライフィッシングのラインはどれも高額なのがネック。そんな悩みを解決する「庶民派アイディア」として、今回は100均アイテムでのフライライン自作を紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター片桐真流)
必要な道具
まずは必要な道具を紹介しよう。
100均で売られている「リリアン」、画材用の乾性油「ペインティングオイル クイックドライ」を用意。材料費700円程度でフライライン製作のマテリアルは揃うだろう。
リリアンの作り方
まずは100均リリアンをある程度引っ張って、アイロンを当てて適度に伸ばして多少のテーパーを付けておく。
適当なカップに100均リリアンを入れて、ペインティングオイルに全体を浸してハーダニング(乾性油でコーティング)する。
ハーダニングから1日程度の乾燥でリリアンがパリッとしてくるが、表面がフライラインのように滑らかになるまで何度かハーダニングと乾燥を繰り返していく。4〜5回程度のハーダニングでライン#3程度のフライラインに近くなる。
回数を増やせば、リリアンの網目に十分オイルが浸み込んでコーティングされ、ライン#4〜#5程度の仕上がりになるだろう。
100均リリアンは10m単位になるので、仕上がったらライン同士に芯となるナイロンラインをリリアンの網目から通して連結。
結合部分をエポキシでコーティングして継ぎ目を滑らかにしておく。仕上げにミューシリンなどのラインクリーナーでライン全体を軽くメンテナンスをして完成。
実釣で検証してみたが、飛距離はさほどでもないが、既製品に劣らず程良い重量感でフライラインとしての役割を見事果たしてくれた。ハーダニング回数を色々試しながらラインの太さを調整したり、番手ごとにオリジナル製作をしてみても面白いと思う。
100均リリアンなので、ラインのカラーバリエーションも豊富で、なによりコスパが良いのが最大のメリットである。
また、リリアン以外の素材で、超高分子量ポリエチレン繊維の「ダイニーマ」でもハーダニング製作してみた。
耐摩耗性や耐衝撃性の高い素材で、ロープや釣り糸に使用されているが、比重が. 0.97 と 1 以下で水に浮くという軽さが特徴でフローティングラインとして使えないかと思い、試してみたが、小渓流では十分活用出来て、釣果もそれなりにあった。
コストをかけずに身近な材料で、簡単にお手製のフライフィッシングラインが出来るので、渓流や小物釣り用にお試し頂きたい。
<片桐真流/TSURINEWSライター>