1月17日、千葉・南房乙浜の有希丸からシマアジを狙って釣行。本命の強烈な引きを堪能することができた、当日の模様をレポートします♪
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 白井亜実)
有希丸でシマアジ狙い
1月17日、千葉・南房乙浜の有希丸からシマアジを狙って釣行。私の自宅から現地までは遠いですが、アカハタなどのここでしか出会えない魚がいることや、どの釣りでもポイントが近いことが大きな魅力でよく通っています。
港で受け付けを済ませ、すぐに釣りを始められるようばっちり準備を整えた6時に出船。出船して5分もしないうちにポイント着。「はい、どうぞ~!」という吉田船長の合図でスタート。水深は18mほど。まずは海底から探ります。
魚が寄ってくるように、コマセのオキアミを丁寧にまいていきます。しばらくすると「いい反応が入ってきたよ。タナ10mくらいに合わせてみて!」のアナウンス。ビシをすぐに回収してコマセを詰め直し、船長の指示ダナに合わせるように誘います。
ポロポロとオキアミをまくイメージでフワリフワリと誘いながら巻き上げ、ピタッとタナ付近でステイ。少し風があり船は左右に揺れていたので、身体で揺れを吸収して、仕掛けがタナをキープできるよう集中します。
1kg級シマアジをゲット
すると、ガツガツガツ!と竿先がたたかれるようなアタリ。しっかりアワセをいれて巻き始めると、イトが引き出される力強いドラグ音。「船長!たぶん本命です」と声をかけると、タモを持ってかけつけてくれました。
この魚は遊泳力に優れており、アジのように口が柔らかいため、無理なやりとりをするとすぐにバレてしまいます。大きければ大きいほど難しい。ドラグ調整が大切なポイントで、締めすぎると口切れやハリス切れの恐れがあり、緩すぎれば根に突っ込む習性があるシマアジの突進で根ズレします。
そしてもっともバレやすいのが、ランディングの瞬間。本命らしい魚が掛かったら、必ず船長を呼んでタモ取りしてもらいましょう。
竿先の柔らかさを活かしながら慎重にやりとりして、水面に現れたのは1kg級シマアジでホッとひと息。これくらいのサイズでも、ハラハラドキドキするくらい力強く引くのです。
突然の強烈な引き
この魚は群れで行動しているので、まだチャンスはありそうです。興奮さめやらぬまま仕掛けを投入、また同じ要領で狙います。すると、ステイしている最中に、ゴゴン!とダイナミックなアタリ。アワせると、悲鳴のようにドラグが鳴り始め、すごい勢いでラインが引き出されていきます。
間違いなく魚のアタリでしたが、なかなか止まらないので「根に突っ込まれて根掛かりしてしまったのかな?」と、慎重にドラグを締めながら遣り取りします。水深は浅いのに、走り続ける魚は重くてまったく浮いてきません。すごいパワーで、口切れに警戒です。
テンションがかかりすぎないよう、少しポンピングさせては巻き、引き出されては止め、を繰り返します。大格闘の末、ようやくコマセカゴをキャッチ。その先には大きな魚体が見えます。「なんだこれ。ワラサ?サメ?」と私。
3kg級シマアジ惜しくもバラシ
ギラリとひるがえった魚影を見て、タモを構えた釣友が「違う、シマアジだ。デカい、3kgはあるぞ!」。想像を超えた初めて目にする大物に、私は思わず息を飲みました。ハリスは5号。それも2本バリ仕掛けの短いエダスの方に掛かっています。接続部分が弱いので「ものすごく危うい」と感じ、慌ててしまいます。
どう取り込もうか一瞬悩んだ隙に、シマアジは思い切り走りだし、プチン!と勢いよくハリス切れ。海の底へ戻っていきました。
ものすごい敗北感で、もちろん悔しさはありましたが「圧倒的なパワーを持つ大物がこの白浜に居るんだ」と分かったことが、嬉しくて感激してしまいました。ここの海には、やはり夢があるなぁ♪
タックルバランスの重要性
次こそはしっかり取り込みたい!興奮と疲労でいまだ腕を震わせながら次のチャンスをつかむために仕掛けを再び投入。ハリスが切れたことを踏まえて、もっと太くするべきか悩みます。しかし、連続ヒットしていることを考えると「アタリを出すにはこの細さがベストな可能性がある」と判断。次も切れてしまったら変更してみようと、同じ仕掛けで続行します。
時合いが終わったのかアタリは遠くなりましたが、何度も仕掛けを落とし直し、同じ動作を繰り返して指示ダナでピタリと待ちます。すると、ガツガツ!の本命らしいアタリで、またラインが引き出されます。
しかし、やりとりを始めようとしたところで、フッとテンションが抜けてしまいました。仕掛け回収、確認してみると、下バリのチモトから切れています。先ほどのドラグ設定のまま釣りをしていたからでしょう。掛かる瞬間にこの締め付けでは強すぎたのです。アタる細い仕掛けと、安心して獲れる太さのバランス、そしてドラグ設定。改めてこの釣りの難しさを痛感しました。