今季の氷上ワカサギ釣りは、解禁する湖が増えてきて最盛期に向かっている。今回は、この釣りに必要な道具と現在の解禁情報について紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 APC・郡直道)
氷上ワカサギ釣りに出かけよう
「氷に穴を開けて釣る」という氷上ワカサギ釣りは独特でとても楽しい。「寒さとの戦い」とか「装備の大変さ」など、とっつきにくい部分が多いことは確かだが、タックルはシンプル。寒さ対策をしっかりしておけば簡単に楽しめるだろう。ここでは「楽しい氷上釣り」へ案内するとしよう。
竿
狭い空間での穴釣りでは短竿しか使えない。氷上の時期は魚の活性が低く食いは浅いので、小さなアタリがとれる感度がいい穂先と瞬時にアワせられる軽い竿が適している。
手バネというイトを手繰るタイプがシンプルで安価でレンタルできる舟宿がある。電動タックルも普及しており、基本的な機能だけのリーズナブルなタイプから高機能が備わったものまで種類が多い。手巻きリールでもいいが、軽いオモリと細いPEラインが使える電動のほうが手返しは勝る。リールを使う氷上釣りではガイドが凍ってしまうという問題がつきまとうので、テントや簡易ストーブなどで回りの温度が氷点下にならないように注意する。
穂先の感度はとても重要。ワカサギ専用は「握り」と「穂先」に分かれていることが多く、感度は後者で決まる。魚の密度と食い気、水深、オモリやエサなどの条件によってアタリの出方はまちまち。釣り始めたら、まずは当日のベストな組み合わせをいかに察知するかが釣果を左右する。
ミチイト
ミチイトは手バネと電動リールで使い分ける。
手バネ
絡み防止のため、なるべく手繰り専用のナイロンを使う。氷上でも見やすいように黒や黄色などの着色されたものがいい。
電動リール
PEライン0.15~0.3号が適している。ナイロンに比べて伸びが少ないので、より小さなアタリが穂先まで伝わる。
ミキイト・エダス
氷上釣り専用は少ないので、食い気がないワカサギに向いているものをチョイスしよう。ミキイトは細め、エダスの長さはロングハリス系を使う人が多い。しかし、フィールドによっては極短ハリスを使いこなし、小さなアタリにアワせるベテランがいる。
ハリ
0.5号などの小さなハリを使うことが多い。、良型ばかり掛かる好条件なら1.5~2号。秋田狐と細地袖が代表的で、吸い込み重視なら前者、バレ防止なら後者と考えておこう。ハリ数は5~7本で全長60~100cmが一般的。赤城大沼の深場を狙うベテランは、2~3mの長仕掛けを使うことがある。
オモリ
市販仕掛けに付属していることはあるが、穂先とのバランスや、水深による沈下速度の関係を考慮して選択しよう。水深5m以下の浅いところでは0.5号(約2g)くらいでいいが、水深15mを超えるようなところでは2号(7.5g)以上のものを基準にする。タナが底ベッタリの湖ではオモリの下にハリを付けられるものがいい。
エサ
穴釣りではサシが主流。それも小型の「ラビット」を用意したい。現地で販売していることはあるが、残念ながら入手できなかったら通常のサシをカットして使おう。1匹のサシの両端に隣り合ったハリを刺してから中央をカットするのが通常のエサ付けだが、氷上穴釣りではこれでは大きすぎることが多い。ハリには3分の1、状況によってはそれ以下を残して真ん中を捨てる。寄せエとしてブドウ虫や「寄せっこ」を使うと効果がある。
その他の道具
その他必要なものを紹介しよう。
ポータブル魚探
ワカサギのいる場所を探したり、中層にいる群れにタナを合わせたりするのに欠かせない道具。ほとんどのベテランは持っているが、初級者も使ったほうがいい。
アイスドリル
氷上釣りでは、氷に穴を開ける道具が必要。借し出している店があるので持っていない人は予約時に確認しておくと安心だ。やがて張ってくる氷を軽く砕いて除去するための氷すくいも必需品。
風よけテント
寒さをしのぐために便利。晴れた風がない日はなくてもいい。
暖房器具
せまいテント内での酸欠・一酸化炭素中毒には十分注意すること。
小物類
エサ切り用や仕掛けのトラブル時にハサミは必須。タオルやサングラスなども忘れずに。