近年研究が進んでいる各地の深海で、ユニークな特徴を持つ新たな深海魚が次々と発見されています。近年発見された新種の深海魚をいくつか紹介しましょう。
(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)
海外で「最黒」な深海魚が発見
深海魚の調査と研究は、海外の各地でも盛んに行われています。そのひとつ、メキシコ湾とカリフォルニア州モントレー湾で採集された深海魚の中に、特殊な深海魚が確認されました。
その深海魚は「ユメアンコウ属」というグループに含まれる数種で、漆黒の体色が特徴。光の反射率はなんと0.044%しかなく、人の目には全くの真っ黒にしか見えません。
彼らの棲息する深海は、太陽光が殆ど届かないために真っ暗となっています。彼らの体色は、そのような場所で敵から身を守ったり、餌を捕食するのに役立つと考えられています。(『光を99%吸収 最も黒い深海魚が発見される』ニューズウィーク 2020.7.20)
「人類に残された最大のフロンティア」とも言われる深海。今後も研究が進むにつれて、このようなユニークな深海魚は数多く見つかっていくでしょう。
<脇本 哲朗/サカナ研究所>