今回はムギイカメタルについて解説してみたい。ムギイカとはスルメイカの小さなサイズのことをいい、イカメタルでこの子たちを釣るゲームだ。このムギイカは100匹、200匹と釣れることが多く、釣友同士で数を競い合えるゲーム性も見逃せない。さらにこの小さな好敵手は食味も抜群だ。沖漬けにしたり、里芋と一緒に煮たり、イカめし、刺し身でもおいしい。今回はつい最近の釣行で大変苦労したので、その回想と反省と今後の対策を織り交ぜながらじっくり考えて、自分自身スキルアップを目論みたい。
ムギイカの概況
例年ムギイカたちは毎年4月中盤ぐらいから沿岸に近づいてきて、釣り人たちを楽しませてくれる。
それでも季節や場所によっては、近海のポイントまでの航程は1時間半以上走ることもあるが……。
今年5月初旬現在はやや遅れていたが、そろそろ大漁の知らせも近いようにも思える。
今回のイカメタル編では、イカメタル(鉛スッテ)の上に付けるものをドロッパーと呼んだりする。
そのドロッパーは1つの浮きスッテ、またはエギ(船により2つ使用もあるので要確認)を使う。
私が主に釣行するエリアの日本海側福井県で敦賀、越前、小浜のナイトゲームに絞って書いてみたい。
出船の準備
出船時間は夕暮れ迫る時間帯で、半夜便や半夜ロング便、深夜便などがある。
まずは船の予約を入れ、使用する鉛スッテの号数、出船時間、氷のあるなしなどを確認しておきたい。
当日は乗船時間の30分ぐらい前に到着して、酔い止めも飲んで他の乗船者たちに迷惑がかからないようにしたい。
服装も夜は冷えることも多いので、防寒服がいる場合もある。
対策はしっかりとしておいてほしい。
いざ出船となったら釣り場に到着するまで、水しぶきのかからない場所で、安全に航海を楽しんでもらいたい。
夕暮れ迫る時間帯にポイントに到着してからでもタックルの用意は遅くない。
エギや鉛スッテはポイント到着前に付けると、波で外れたりロッド破損の原因になったりするので、付けない方が船上での危険回避にもなる。
その後、夕マヅメの時間帯は穏やかに流れ、一瞬の時合いもあるので船長の指示ダナを守り、鉛スッテの号数を隣同士そろえて釣りを始めよう。
そして、この釣りは特に隣同士のオマツリも多くあるので、できるだけ和気あいあいの雰囲気を作って、「相身互い」の精神でトラブルのないよう楽しんでほしい。
これが最大のマナーではないだろうか。
タックル
タックルはタックル図を参考にしてほしい。
注意すべき点はやはりリールだろう。
新しく購入するなら、必ずカウンター付きのベイトリールを選んでほしい。
釣り方編で説明するが、タナを攻めるイカメタルでは、自分のスッテが何mにあるか把握するのはとても大事なことだ。
ラインはもちろんPEライン。
あまり太すぎるものはオマツリの原因になるので、避けた方が無難だ。
<土屋英孝/TSURINEWS編>