5月5日、中潮。子どもに何かしたいことはないか聞いてみた。「家族で釣りに行きたい」と、長男も次男も口を揃えて言う。マイボートでの釣りがしたいそうだ。のんびり釣りに行きたいということで、鹿児島県いちき串木野市羽島一帯へボートエギングで釣行してみることにした。
まずは父親がお手本を
子どもたちは、初めてのボートということもあり、船酔いがないか心配していた。
また、妻も乗り物酔いがあるため不安だったようだ。
当日は、天候にも恵まれ、波風なく釣りびより。
ベタナギの予報なので、「妻には船酔いはしないと思う」と伝えたが、念のため家族には酔い止め薬を服用して乗船させた。
午前10時、いちき串木野市羽島漁港に到着後、ボートの準備をして、10時30分に出船。
大型連休中とあって、磯釣りや波止でのファミリーフィッシング、船釣りの先客が多い。
お目当てのポイントには、他船が停泊していた。
空いているポイントを見つけ、エギングを子どもに教えながら釣りを開始。
初めてのエギングのため、ジャークはむずかしいようだ。
とりあえず、説明をしながら実釣することにした。
水深は10mほどだ。
まずは、カラーをオレンジマーブルとパープルの2つを選択。
3.5号から開始する。
キャストしたら底を取り、後はジャークしてからカーブフォールという簡単な一連の流れを繰り返す。
長男に教えながら私もキャスト。
2投目、ボトムからのジャーク後、カーブフォールでラインが緩んだ。
「おっ、キターッ」とアワセを入れると、緩めのドラグが鳴った。
簡単に浮いてきたのは、300g級のアオリイカだ。
なんとも小さいイカだが、父親の威厳はこれで保てた。
初めて見るイカのアタリや、吐く墨に子どもは大興奮。
自分たちも釣りたいと言う。
息子たちは、まだ小学校低学年なので、イカを掛けたらサオを渡して楽しんでもらうことにした。
子供達もイカと大格闘
その後、ポイントを移動して探るが、なかなかアタリがない。
4、5投してアタリがなければ移動を繰り返す。
ランガンを繰り返すこと30分。
ボトムからの2段ジャークとカーブフォールでラインが走った。
即アワセを入れるとドラグが唸った。
すぐにロッドを長男へ渡す。
しかし、ロッドを立ててゆっくり巻くように言うが焦っている。
ドラグもどんどん出ている。
型がいいようだ。
ある程度、格闘したところで次男に変わる。
次男は興奮してゴリ巻き。
ゆっくり巻くように言い聞かせると、やがてイカが水面に浮いきた。
ナイスサイズのアオリイカだ。
イカもスミを吐き、必死に応戦している。
手助けはせず、タモ入れも兄弟で協力してするように諭す。
ボートの近くまで寄せた時、イカが大量にスミをボートに向かって吐いた。
家族全員スミまみれ。
「最悪だーっ」と、妻からブーイング。
タモ入れに苦戦していた長男だが、ようやく成功して上がったのは、800~900g級のアオリイカだった。
子どもたちは大喜び。
日照りも強く汚れたので、この日はこれにて終了とした。
短時間ではあったが、ナイスサイズのイカにも巡り会え、また初めてのボート釣りで良い釣行となった。
最高の子ども日となったようで、親としても、釣り師としても愁眉を開く思いとなった。
<週刊つりニュース西部版 APC・小場康裕/TSURINEWS編>
羽鳥漁港