いよいよシーズンも大詰めとなった紀ノ川河口のハゼ釣り。今回は来期に役立つミャク釣りポイントと、これから冬の狙いとなるチョイ投げ釣り場をガイドしたい。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・牧野博)
河口はハゼ釣りの一級ポイント
川の河口域は天然の水族館である。小物から大物まで、様々な魚や水生生物が行き交う様子は、時間を忘れて見入ってしまう魅力を秘めている。
大都市には潜在的に釣りに興味を持つ男女が多いが、実は、河口部が身近にあるシティーアングラーこそ、最も身近に魚と遊べるフィールドに恵まれているのだ。
今年関東でハゼ釣りがちょっとしたブームになっているようである。背景には、新型コロナウイルス感染症の影響も考えられるが、それ以上に、多くのアングラーにより、身近なフィールドでの釣りが見直されていることの現れといえるのではないか?
今回は、和歌山市を流れる紀ノ川河口にスポットをあて、夏から冬まで息長くハゼと遊べるポイントとしてその魅力の一部を紹介してみたい。
紀ノ川河口のポイント
紀ノ川河口には、紀ノ川大堰があり、そこから下流側がハゼの釣り場となる。公園の駐車場直近の護岸、アシの茂っている河原で釣るポイント、橋の橋脚周りの深場など、釣り場のロケーションには事欠かない。
また、川は東西に流れているので、季節風の風向きによって右岸、左岸どちらかでサオが出せる。
交通アクセスの面では、自動車なら高速道路のインターチェンジや自動車専用道路のランプから数分で釣り場に行けるし、電車釣行派のアングラーであればJR和歌山駅や南海和歌山市駅といった大きな駅からも比較的近いので、大阪方面からのアクセスが非常にいいのも魅力だ。
ミャク釣りのポイント
まずはミャク釣りに向いた釣り場から紹介したい。
1.左岸のせせらぎ公園
紀ノ川のハゼ釣り場で最もポピュラーなポイント。足場がよく、釣り場が広いので一人でも、グループでも楽しめる。底は砂泥底であるが、かなり沖まで浅く、盛期(8月下旬~10月)に上げ潮回りを狙うのが正解だ。東西約200mの護岸であるが、根掛かりなどが少なく釣りやすいのは駐車スペースに近い中央部だ。一方、穴場になっているのは東西両端部である。
紀ノ川大堰に近い東端部は、浅く、杭などの障害物があり、底も小石が多いが、あえてそのようなストラクチャーの周囲を狙う。また西端部は、捨て石やシモリが多いが、ここでもあえてその周囲の砂泥底を狙う。
東端部、西端部とも盛期でも比較的空いていて、中央分に比べて型がいいのが特徴。15~17cmクラスも交じり、キビレやセイゴもくる。ミャク釣りはノベザオでオモリを操作して釣るので、このような根掛かりの多いポイントこそ有効な釣り方であるといえる。
このポイントは、紀ノ川大堰のすぐ下流にあり、大雨の後などは濁りが長く残ることもある。そんなときは次のようなポイントを選んでみよう。
2.左岸の北島橋周辺
1のせせらぎ公園護岸から約2km下流側である。底はせせらぎ公園に比べやや小石が多いが、浅場のポイント。釣れるハゼの型はほぼせせらぎ公園と同じで10~13cmが多い。北島橋の橋脚下の周りは比較的きれいな砂泥底になっていて、ハゼに交じってピンギスが釣れることがある。
ここもどちらかといえば盛期(8月下旬から10月)の釣り場といえる。南海和歌山市駅から最も近く、電車釣行派のアングラーにも時々お会いすることがあるポイントだ。
3.右岸の市民スポーツ広場前
第2阪和国道(国道26号バイパス)の大谷ランプから最も近く、自動車によるアクセスがは非常にいい。 北島橋と南海電車の鉄橋の間に広がるポイント。河原にテニスコートやグラウンドがあり、県道から河原に降りる狭い道がある。
どちらかといえば潮位の高いときの方がいい。型は10cm前後とやや小ぶりであるが、釣り場が長いのでこまめに移動して釣れば数が稼げる。すでにレポートしたが、改造した渓流用クリールなど、ライト化した道具が威力を発揮しそうな釣り場である。
変化の少ない場所であるが、このようなポイントでは、変化をしっかりとらえて探ってみよう。土管のある場所、護岸の折れ曲がり、捨て石の周囲など、やはりストラクチャーや潮流の変化する場所をマークするのがいい。とはいえ変化のない平坦なポイントでもそこそこ釣れる。誰もが楽しめる優しいポイントだ。
4.南海電車鉄橋上流~鳴滝川流れ込み
南海電車鉄橋上流側から鳴滝川流れ込みまでの間は、河原に降りて釣るポイントが多い。釣り場に出るのに護岸の急坂を下りたり、藪漕ぎが必要な場所もある。また、ポイント自体も比較的小ぢんまりしていて、1~3のポイントに比べ、ややマニアックなゾーンだが、その分空いていて魚影が濃い。
どちらかというとミャク釣りシーズン後期の10月後半から11月に面白さが感じられるポイントだ。北西の風が吹くようになると、左岸では釣りづらくなるが、このポイントは風裏で比較的暖かい。また、筆者のこれまでのミャク釣りの釣況からみて、最も型が揃うのはこのゾーンである。
私がよく釣行するのは、南海電車鉄橋上流側の浜。ここは潮位の低いときに釣り場に入り、上げ潮を狙うのが面白い。砂泥底にところどころ大きな捨て石やカケアガリがあり、アシの際のポイントもある。14~15cmの良型が連発したり、ごくまれに、マゴチなどがくることもある。他にはキビレの子やヒイラギ、セイゴなど、魚種も豊か。