いよいよ初冬のグレシーズンが到来。今回は筆者のホームグラウンドの一つ、中紀・大引エリアの概要と魅力について紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・兵頭良弘)
和歌山の磯フカセ概況
早いもので、2020年もあと残すところわずかとなった。長期予報では今年の冬は例年になく厳しい寒さになるとのこと。すでに、晩秋から初冬へと移りかわり、各地の海水温も少しずつ低下してきた。
海水温の低下に比例して、エサ取りの種類もサバやアジなどの足の速い魚が少なくなってきたこともあり、ここに来てようやく30~35cm級のグレがコンスタントに釣れ始めた。本格的な数釣りシーズンに突入するのも時間の問題だろう。
大引のグレ釣りポイント
そこで今回は、筆者のホームグラウンドの中で、初冬から寒のハシリにかけて、中型グレの数釣りが期待できる、和歌山・由良町の「大引磯」を紹介する。
大阪から阪和自動車道、湯浅御坊道路を経由して2時間かからないほどの便利さも相まって、週末ともなると多くの釣り人が集まる超人気の磯群。
比較的水温が高めに推移する南紀方面の磯に比べると、冬場の水温低下が早く、グレの食いが本格化するのも早いエリアだ。大阪周辺の磯釣り師にとっては、自宅からもっとも近い本格的な磯釣り場といえる。
魅惑の大引磯
大引といえば、白崎の沖に立ち並ぶ「アシカの親」、「アシカの子」が名礁として名高いが、その他にもこの磯に引けを取らない好磯場が数多く点在していることでも有名。
季節風に弱いのが難点
ただし、これから冬の釣りシーズンに注意しておかなければならない点もある。大引の磯群は冬場の季節風がまともにぶち当るので、北西の風が強い日には出船できないことがあり、釣行前の天気予報の確認は必須である。現地にも事前に連絡してから出掛けることをオススメする。
大引で狙える魚
昔から「晩秋のグレ釣りは中紀から」とよく言われたが、確かに串本方面より水温の低下が早い中紀方面では、12月の声を聞く頃には35cm前後のグレが各磯群で食い始める。そして、水温が20度を切る頃には、グレの就餌活動がピークを迎え、40cmオーバーも交じって数釣りの最盛期を迎える。
大引の磯で釣れる魚種はグレの他に、イサギやアイゴ、底物ではイシダイやイシガキダイに加え、時折、メーター級のクエが釣れることでも有名。また、大引全体に言えることだが、イサギの魚影が抜群に濃く、フカセ、カゴ釣りに限らず30cmを超えるイサギが2ケタ釣れることも良くある。