アングラーなら必ず、持ち余りの古いルアーがあるはず。でも、捨てるのももったいない。あるいは思い出がある。それならば、修復して再活用しよう。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・井上海生)
壊れていなければOK
リップの破損、部分的な断裂などがあれば、もうそのままにしておいた方がいい。修復できないことはないが、さすがにコストがかかりすぎる。そして、おそらく修復できたとしても「形」が戻るだけで、「泳ぎ」までは元通りとはいかない。もっとも、思い出のあるルアーならば、懐かしいフィギュアでも手元に置いておくような感覚で、修復する意義もありそうだが。
壊れていなければ、再活用することができる。多くの場合、ルアーがダメになっている部分とは、「ハリ周り」だからだ。
フックのサビ取り
筆者の持っているバイブレーションを見本に修復手順を説明したい。
画像ではわかりにくいかもしれないが、なかなかひどい状態だ。かれこれ5年くらい前に買ったシーバスルアーで、最近はまったく使っていない。しかし昨年、タチウオがバイブレーションに食ってくるパターンを発見したので、再利用したいと思い、修復することにした。
サビ取り剤を使用
まず、サビ取り剤(例:KURE5-56などが有名)を使用してサビを落としていく。ハリ周りに吹き付けたのち、ウエスで拭い取る。
基本的にこの作業を繰り返すだけで徐々に汚れが取れていくが、より細かい部分までサビ落としをしたい場合には、歯ブラシを使うときれいに落ちる。
スプリットリングも忘れずに
ちなみに、ハリだけでなく、「ハリ周り」というのは、スプリットリングも含むからだ。スプリットリングの破断は、滅多なことではあり得えないが、大型魚がヒットしたときの心配はある。きれいに磨くか、新しく購入して付け替えても良いだろう。
ハリ先の研磨
次に、ハリ先の研磨だ。大体、サビているようなハリは、経年劣化もあって、先端部分がなまってしまっている。あるいは、ハリ先がなまったことを理由に使わなくなったルアーも多いのではないか。
シャープナーを使用
今は「フックシャープナー」という研磨のための道具が出ている。コレを使って、ハリ先を研げば、きちんと刺さるレベルに復活する。
研ぐ方向
フックシャープナーを使ってハリ先を研ぐときには、必ず、ハリ先から根元に向かって研ぐ。この方向を逆にすると、つまり根元からハリ先に向かって研ぐと、ハリ先に「バリ」のようなものができてしまい、刺さりが悪くなることもある。
ご覧の通り、メンテナンス後はいい感じになった。画像では見えにくいが、サビは大方取れ、ハリ先も復活している。ちなみに、フックシャープナーを使うと表面のメッキは取れてしまうので、ハリ全体が黒っぽくなるのは仕方のないことだ。