常夜灯周りで、水面近くをクネクネと泳いでいる小さなウツボのような魚を見たことはないだろうか。その魚の名前は「ギンポ」。江戸前の高級てんぷらダネとして知られる魚なのだ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース版 APC・浅井達志)
絶品てんぷらのレシピ
釣りを楽しんだ後は、いよいよお待ちかねのてんぷらづくり。そのレシピを紹介しよう。
まずは塩でもみ洗いしてヌメリを落とす。背ビレが硬いので、けがをしないよう注意したい。
次に、まな板の上に目打ちで固定し、背開きにしていく。ウナギやアナゴと同じやり方だが、どうせ衣に隠れてしまうのだから見えなど気にする必要はない。開いたら中骨、はらわたを取り、頭を落とせば下処理は完了。気になるようなら背ビレも落としておくといい。
あとは衣を付けて揚げるだけ。揚がったら余分な油を切り、アツアツのサクサクのホクホクを味わおう。味の方はアナゴを凝縮したような濃厚な味わい。アナゴやキスのてんぷらもおいしいが、その上をいく。本家のギンポはさらにおいしいとのことだが、どれほどの味なのだろう。
ダイナンギンポを食べてみよう
ただ、元々のサイズが20cm前後なので、いざてんぷらになってしまうと、食べ応えがないのが残念なところ。下処理の手間も考えれば、高級ダネと言われる理由も分かる気がする。まあ、そこは釣り人、おなかいっぱい食べたい時は数でカバーすればいい。
釣りの対象魚としては一般的ではなく、小魚なので料理も面倒、おまけに見た目までグロテスクとくれば、なかなか狙おうという気にはなれないかもしれない。だが、手間を惜しまずてんぷらにしてみれば、その価値が分かってもらえるはず。あとは気になる本家のギンポ。さて、どうしたら釣れるのだろうか。
<週刊つりニュース版 APC・浅井達志/TSURINEWS編>