長崎県平戸市・早福港出船の幸漁丸からキャスティングゲームに出かけた。キャスティングでのうれしい釣果と、当日意識したポイントをご紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版 APC・末永駿也)
平戸沖~上五島周辺でキャスティングゲーム
7月12日、長崎県平戸市・早福港出船の幸漁丸からキャスティングゲーム。私のホームグラウンドとなる船。7月へ入り水温も少しずつ上昇し、夏のヒラマサシーズンもこれからピークを迎える。7月の平戸沖~上五島周辺はジギングゲームでも熱いが、特にキャスティングゲームが熱くなる。
小型から中型のシイラが、ベイトとなるキビナゴなどを求めて入ってくる。そのシイラを大型のヒラマサが追い回す。その大型のヒラマサを狙うべく、今回も沖へ繰り出す。
ターゲットは「夏マサ」
当日は小潮。前日の船長との話で、朝のうちはキャスティングをやるとのこと。実は5日も同船で釣行していた。目の前でシイラが逃げ回り、夏の大型のヒラマサが水柱を爆破させ捕食する激アツの状況だったが、うまくアジャストさせきれず、目的のヒラマサを釣ることができず悔しい思いをしていた。そのため今回は、とにかくキャスティングでヒラマサを釣りたいという気持ちが強かった。
最初のポイントは、港から30分ぐらい走った水深40mから15mまでカケアガリとなっているエリア。着いて早々、船長から「2、3回出ましたね」とアナウンス。船に一気に緊張感が漂う。心拍数が上がる瞬間。その日の1投目は最もワクワクする瞬間だ。
潮目めがけて綿密なキャスト
キャスティングスタート。少し北東の風が吹いていて、若干向かい風となるため、しっかり投げないと飛距離がでずに、ポイントまで届かせることができない。少し弾道を低くし、風の抵抗を極力少なくするように投げる。着水するぎりぎりでサミングして、ルアーの姿勢をきれいに着水させ、なおかつイトフケも最小限に抑える。
1流し目は不発。2流し目も3流し目も不発。乗り合いのため、ほかのお客さんとローテーションしながらキャスティングしていく。4流し目、再び一番良いポジションでスタート。キャスティングは、いつ、どこまでバイトがあるか分からない(ジギングも一緒だが)。しかし私は、ヒラマサがエサを捕食するエリアはある程度限られていると思っている。この日も、おいしいポイントは根に潮がぶつかり、下から潮が湧き上がってきている場所と予測して投げ続ける。
8kgヒラマサに興奮
潮に流された船が徐々においしいポイントへ近づいていくにつれて、キャスティングもミスしないように慎重になる。おいしいポイントへ、ルアーが届く。丁寧にジャークする。焦らないように、ミスしないようにしっかり潜らせる。9回ジャークさせ、10回目に移行しようとした瞬間、ルアーの左後ろの水面から顔を飛び出させたヒラマサがルアーに食らいついてきた。
いかにも生きたエサを捕食しにきたようなバイトに、一瞬で興奮状態へ。この瞬間が一番たまらなく好きだ。水深は15mほどしかないが、引き的に大型ではないと判断し、気持ちを落ち着かせながらファイトする。
いくら大型ではなくても、油断するとフックアウトしたり一気に引き込まれたりする可能性がある。特に夏のヒラマサは強烈だ。しかし、今回は超大型仕様のタックルで挑んでいたために、すんなりと上がってきてくれ、無事にキャッチした。
久しぶりのキャスティングでの釣果に、サイズ関係なくうれしくてたまらなかったが、平然を装って写真撮影をした。8kgのヒラマサだった。
アクションがキモ
主にシイラがベイトになるこの時期は、ちょっと早めのアクションや水面をジャバジャバさせるルアーが有効なときも多いが、自分の中ではしっかりと動かしてミスをしないように引くように心掛けている。
高活性のときは多少のミスがあってもバイトはあるが、そうでないときや誘い出しのときはミス一つが明暗を分けてしまうときがあるような気がする。ゆっくり焦らず、しっかり動かすことをイメージする。