6月27日、タイラバで鳴門ダイを狙って鳴門海峡へ行ってきた。狙いのマダイはもちろん、最後のポイントではアコウ祭りとなったので、その模様をリポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・濱堀秀規)
狙いの魚と違う魚が釣れる
あるメーカーのグレ釣り大会に一緒に参加した釣友は、彼の大好物のアジが入れ食いになったので、「グレなんか釣っとれるか」と、アジをクーラーいっぱい釣って大満足。「アジ釣り大会なら私が優勝じゃな。アジは計量してくれんのかいな?」とニコニコしていたことがある。もちろん、「今日はグレの大会です」と笑いながら突っ込んだ。
マダイを狙っているのに、狙いとは違うカサゴばかりが釣れることことも、今までに1度や2度ではない。そんな、狙いの魚とは違う魚が釣れて大喜びの出来事が今回も起こった。
タイラバでマダイ釣り
6月の最終釣行は遊漁船愛海で鳴門海峡のマダイを狙う段取りであった。仕掛けもタイラバであるし、サオもタイラバで使っているサオとリールを準備していた。前半戦、1時を回ってもタイラバでのマダイ釣りであった。
その証拠に私のカメラには私自身がマダイを掲げている写真が収まっている。加えて、一緒に「愛海」の乗り合いに乗船していた、祖川さんも、林さんも、倍味さんも、花本さんらも、ニコニコとマダイを手に持つ証拠写真が記録されている。だからマダイ釣りに間違いなかったのだと思うが、終了前の最後のポイントでマダイ釣行ではなくなったようだ。
最後ポイントでドラマは起こった
それは森船長が「最後のポイントですから、ここでやりましょう」とアナウンスして流し始めたポイントで起きた。
一流し目に、祖川さんにアコウが釣れた。皆が「おーええな、うまそう」「これ、コロナでなかったら、市場で何万円するの?」と、わいわいやかましかった。皆高級魚が大好きである。
「最後にもう一回昇って流します、さあ、どうぞ」と船長。「ここから徐々に深くなっていきます」「ここからは、浅くなっていきますので、底に掛からんように気をつけてください」と細かくマイクでアドバイスが入る。
続くアコウラッシュ
しばらくすると、マダイでは大物が釣れずあまり釣果が芳しくなかった新居さんが、「やりました」と先ほどの祖川さんよりもサイズアップのアコウを釣り上げた。「これで優勝は新居さんで決まりやな」と、皆が新居さんをたたえる。祖川さんの先ほどのことは忘れてしまったかのようである。
そしてドラマは最後に起こった。新居さんが釣り上げた直後、花本さんのサオが大きく曲がった、森船長が「大きそうやな」とタモを構えて、花本さんに近づいていく。
「重たいです」「うわー逆転してる」とやりとりを楽しんだ末、船長がすくった大物は今日一番のアコウであった。今度は他の皆が花本さんを、たたえる。先にアコウを釣った二人をほったらかしにして。
釣り師とは面白い。魚の反応よりも、釣り師の反応の方が面白いときがあると思うのはこんな時である。
これからもタイラバのシーズン
タイラバは何でも釣れる。徳島県鳴門海峡が発祥と言われる、の疑似エサでの釣りは面白い。近年は、シンプルで誰でも釣りやすいように、イトやサオが進化している。これからマダイは夏や秋にかけていろんな場所に散らばっているし、15mくらいの浅い場所から100mの深場までどこでも、貪欲にエサを食ってくる。私たちもこれからまだまだ鳴門ダイを狙って、鳴門海峡に出かけることが多くなるだろう。
皆さんも、タイラバでの鳴門のアコウ釣り……もとい、鳴門ダイ(マダイ)釣りいかがですか?地球は僕らの遊び場ですから。
<濱堀秀規/TSURINEWS・WEBライター>