4月3日、午後10時から三重県桑名市の木曽川へ釣行した。
レンジを探る
3月から少しの期待を持って木曽川へ何度も通っていたが、雪解け水のため水温が低く、ベイトになる小魚や甲殻類さえいない状況だった。
そのためなのか平日の夜だからなのか、釣り人は誰もいない。
フィールドへ到着後に川をのぞき込むと、この日は違っていた。
テレビでもニュースになるほどの異常気象により高温が続き、大河川木曽川の水温も高くなったためか、ベイトのハク(ボラの稚魚)が大量に中流域まで入ってきていた。
かなりの数を見て、「今日は釣れる!釣り人もいないから魚も警戒していないだろう」と、ロッドを持つ手に力が入る。
焦る気持ちを抑え、ウエーディングで河川へ浸かっていく。
最初にミノーで表層や中層を細かく探っていく。
ミノーのサイズをこまめに変えながらキャスト&リトリーブを繰り返していったが、全く魚からの反応がないためボトムを探れるバイブレーションを選択した。
手前から徐々に沖へと探ると、沖のボトムにはベイトがいるのかバイブレーションにコツコツと当たる。
沖に的を絞り、アップキャストから徐々にダウンへと探っていった。
すると、沖のストラクチャー周辺でバイト。
アワセを入れるとロッドが曲がる。
途中シーバスが水面からジャンプをするのを確認。
焦らずゆっくり丁寧に寄せてランディングした。
シーバスを木曽川で釣るのは久しぶりだったため、木曽川のハイシーズン時に釣るシーバスより喜びが数倍、うれしさがわき上がる。
バイトが連発
まだまだ釣れると確信し、再度沖へキャストする。
すると、ベイトに当たる感触とは違うルアーをたたくような感触がロッドに伝わってきた。
すぐさまアワセを入れると、ものすごい勢いで横へ走りだす。
徐々に寄せて水面をライトで照らすと、そこに映し出されたのはなかなかのサイズのクロダイ(チヌ)。
銀ピカに輝くクロダイのシルエットを見て、焦ってしまいロッドを立てすぎた瞬間、フックアウト。
誰もいない河川に私の悲鳴に似た「うあぁー!外れた!」と言う声が響き渡る。
かなり落ち込んだが、気を取り直してキャスト。
バイブレーションのカラーをピンクホロに替える。
そして、また強烈なバイト。
今度は確実にアワセを入れ魚との格闘が始まったが、魚影が確認できる距離でロッドが軽くなってしまった。
ルアーを見るとフックが完全に伸ばされていた。
逃げた魚は大きいという言葉があるが、フックを完全に伸ばすほどの魚は間違いなく大きかった。
悔しい思いもあったが、魚とやり取りができたことで満足感たっぷりで納竿となった。
昨年、一昨年に比べてみると今年は1カ月も早いスタートとなる。
今までこの時期は釣りの準備で忙しい日々を過ごしていたが、今年はフィールドに通う日々で忙しくなりそうだ。
なお木曽川は急激に深くなるため、釣りをする際は安全のため必ずライフジャケットを着用していただきたい。
<週刊つりニュース中部版 APC・高畑光邦/TSURINEWS編>
国道1号尾張大橋西詰交差点から堤防道路経由。