伊藤さとしのプライムフィッシング【6月に行きたい野釣り場4選:間瀬湖】

伊藤さとしのプライムフィッシング【6月に行きたい野釣り場4選:間瀬湖】

テーマは「6月に行きたい野釣り場4選」。今回は埼玉県本庄市にある間瀬湖で、この時期に大本命な両ダンゴのチョウチン釣りを紹介しよう。

(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース 伊藤さとし)

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淡水の釣り ヘラブナ釣り

人気沸騰中の間瀬湖

宮沢湖・鎌北湖など周辺の釣り場が閉鎖になり、以前よりも確実に釣り人が増えている間瀬湖。平日なら、どんな釣り方でもそれなりに釣れていたが『毎日が日曜日(とくに桟橋)』のような混雑状況では、釣りの難易度が高まるのも当然だろう。

伊藤さとしのプライムフィッシング【6月に行きたい野釣り場4選:間瀬湖】間瀬湖概況(作図:週刊へらニュース 伊藤さとし)

周辺の釣り場が閉鎖される以前から、平日など空いている時なら短竿の浅ダナ両ダンゴでバクバクになった同湖。しかし日曜日などで例会が多数組まれると、そういう釣り方では竿頭は狙えない。人災による食い渋りと魚の分散がおもな理由だろうが、こうなると深めのタナを狙ったチョウチン釣りが強みを増す。さらに言うなら両ダンゴではなく、トロ巻きや角麸などセット釣りの出番だろう。

間瀬湖のヘラブナ活性

そこで今回紹介する両ダンゴのチョウチン釣りは、できれば平日などの空いている時や、魚の活性がかなり高い時に試してほしい。だが、開始前から魚の活性をはかることは困難だ。釣果表などである程度は想像できたとしても、実際はエサを打ってみなければ分からない。

伊藤さとしのプライムフィッシング【6月に行きたい野釣り場4選:間瀬湖】空いていれば短竿もありだけど(提供:週刊へらニュース 伊藤さとし)

そこで目安となるのが、舟べりやエサ打ち点直下に見える魚影だ。エサ打ちを続けても、まったく魚の姿が見えないのなら低活性。見えるには見えるが、広がったエサの煙幕を遠巻きにして、口を上に向けて粒子を吸いあおっているだけなら中・低活性。こぼれたエサを下まで追いかけて食っているなら中・高活性。

透明度が高めの同湖ならではの判断基準だが、おおむね的外れな基準ではないので、まずは水中をよく観察してみて欲しい。なお朝イチは魚が見えなくとも、太陽が出てから見えだすこともあるし、またその逆もある。ただし見えていた魚が見えなくなるのは、空が晴れて単に魚のタナが下がっただけな時もある。こうなるとさらにチョウチン釣りが有効になるので、エサ打ち点に見える魚の動向は常にチェックしておきたい。

ヘラブナの上ズリを攻略

同湖の最大の特徴は、魚が上ズリやすいこと。これは混雑時でもあまり変わらない。しかしそこで竿を短くしても、最初の数枚は釣れても後が続かないことが多い。これは、おそらくだが人災の影響だろう。むしろ人災の影響が少ない深いタナで終日粘ったほうが、結果的には好釣果に結びつく。

伊藤さとしのプライムフィッシング【6月に行きたい野釣り場4選:間瀬湖】タックル図(作図:週刊へらニュース 伊藤さとし)

その目安となるのが竿18尺以上。とくに晴れた盛夏はタナが深い傾向があり、逆に雨天や曇天はもっと浅くなる傾向が感じられる。混雑による人災・魚の分散が前提ならば、より多く釣るには食い気のある魚をエサの近くに寄せることが重要だが、問題はその寄せ方だ。

開く大エサをバンバン打てば魚は寄るだろうが、前述したとおり同湖の魚は”上ズリの天才”。ナジミ途中は触っても、ナジみきったらシラーなんてことになりかねない。広範囲に広がる粒子ではなくナジミ途中で糸を引くようにバラけ、ナジみきったらすでに食いごろのエサ玉サイズになっているのが理想的。よってエサのサイズではなく、打ち返しの回数で魚をタナに呼び込むほうが、混雑時の同湖では合っているような気がしてならない。

伊藤さとしのプライムフィッシング【6月に行きたい野釣り場4選:間瀬湖】混雑時は18尺以上が楽しめそう(提供:週刊へらニュース 伊藤さとし)

さらに言うならナジミ途中の反応をよく見極めて、ハリスの長さや竿の長さを調整すれば、より効率的に魚をさばけるはずだ。

<週刊へらニュース 伊藤さとし/TSURINEWS編>

▼この釣り場について
間瀬湖
この記事は『週刊へらニュース』2020年6月19日号に掲載された記事を再編集したものになります。