播磨灘では、多くのマダイの狙い場がありますが、そのひとつが家島諸島周辺です。明石海峡は一級ポイントで、大ダイが釣れますが船が多くたいへん。その点ここはゆったりとした釣り場でお気に入りです。巣籠から解放されて、久しぶりにきれいなタイに出会いたくなり、苦手な釣りなれどチャレンジです。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・丸山明)
家島諸島周辺でマダイ釣り
5月30日、5時半にマイボートで出航。家島諸島男鹿島東側のマダイ釣り場を目指します。このポイントは、下げ潮で釣ります。不思議なことですが、上げ潮より断然下げ潮が良く、これはこの周辺の特徴です。
水深40~50mくらいから潮の流れる方向にカケアガリがあるところにタイの魚探反応が出てきます。食い気が出てくると、その反応に仕掛けを下ろせば、高い確率でアタリが出ます。これが面白いのですが、タイの時合いは気ままで、いつのことやらというのもあります。
当日のチョクリ釣りタックル
サオはM200などと呼ばれる短ザオで、やわらかく軽く手持ちの釣りには持ってこいです。チョクリ仕掛けはいきなりバクッと食ってくるのではなく、タイラバのようにじわじわ食ってきますので、違和感を与えないサオです。
リールは、小型両軸タイプで低ギア比のリールです。なぜなら、後述のようにゆっくりと巻き、誘いながらタナを探るからです。カウンター無しのリールでも問題ありません。まず底を取ってから、カケアガリを巻き上げて探る釣りですので、あれば便利レベルで、どちらでも使えます。
この海域の釣りには、家島坊勢漁協の遊漁年券が必要です。タイ、アジ、キス、タチウオ等々と狙える釣り場です。購入費用が少しでも放流事業に役立てばと思います。
サビキ仕掛けとチョクリ仕掛け
兵庫県条例で船からのまきエサを使った釣りは禁止されているので、タイ狙いの場合はエサ釣りは皆無で、サビキ仕掛けかタイラバで釣ります。どちらに分があるかは私にはわかりませんが、どちらも興味深く面白い釣りです。
サビキ仕掛けとチョクリ仕掛けの違いは、概ね一般的に言われるのは、サビキがサバ皮の疑似餌が主で、ハリスが約40cm、チョクリは、疑似餌がビニール、ハリスは10cm前後と短いです。
私の場合、釣り方はほぼ一緒だと思っていますが、サビキよりチョクリの方が積極的に攻めていきます。チョクリの短いハリスは、シャクったり巻き上げたりの場合に絡みにくいようにしていると聞きました。動かすことで、シラスなどの小魚のように見えるのでしょう。
ともに10m前後の長い仕掛けです。タイラバより遅いスピードでゆっくり巻きます。ハンドル1回転5~6秒くらいのペースです。58cm/1回転のリールですから、秒速10cmのゆっくりに食ってきます。
ビニールの端っこを噛んで、ガガガやグングングンというアタリを出します。そして、アタリ具合が強くなるとハリを食った合図ですね。丁寧に巻き上げ、最後は10mの長い仕掛けを手繰り上げると、きれいな魚体が見えてきます。
ふた流し目で25cmマダイ
釣り開始の6時30分には、満潮 5時8分からの下げ潮はゆっくりと動いています。食い気が出てくるのは、下げ五分を過ぎてからとばかり思っていましたが、二分三分で魚探反応は既に賑やかで、中層に活性があるようです。
水深45mに着底後、ゆっくりと巻いて誘いタナを探ります。アタリは出ないものの気配がありそうです。ただし、潮に風が逆の北から吹いていて釣りづらく、再度ボートを流し始めの位置に戻します。
二流し目、巻いて誘ってくると、アタリ!グングンと気持ち良く出て、引きに変わります。大事な1匹目、慎重に取り込み25cmほどの小ダイを手中にしました。きれいな桜色が朝日で輝き、アイシャドーも粋です。