【関西2020初夏】阪神~神明間の沖堤防紹介 おすすめターゲットも

【関西2020初夏】阪神~神明間の沖堤防紹介 おすすめターゲットも

悶々とした日々が終わりを遂げることを期待して、阪神~神明方面の主な沖防波堤の紹介と、初夏の釣り物の展望を、私の経験も交えて綴ってみたい。

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(アイキャッチ画像提供:WEBライター・伴野慶幸)

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海釣り 堤防釣り

阪神~神明方面の沖防波堤

阪神~神明方面には格好の釣り場となる沖防波堤がたくさんある。他の都市圏から見ると、関西はいかに防波堤釣りの環境に恵まれているか一目瞭然だ。

これらの沖防波堤には、専門の輸送船、いわゆる渡船で渡る。渡船についてはTSURINEWSサイトでも以前に「晩秋の沖波止の楽しみ方ガイド 狙うべきターゲット3選」、「始めるなら冬がオススメ? 渡船で行く関西の沖防波堤釣りの魅力を紹介」の2稿が掲載されているので、まだご覧になっていない方は、この機会にそちらも読んでいただければと思う。

今稿では初夏にオススメのターゲットと、それぞれの好釣り場を紹介しよう。

【関西2020初夏】阪神~神明間の沖堤防紹介 おすすめターゲットも魅力的な沖堤防(提供:WEBライター・伴野慶幸)

ハネ

シラサエビのエサ釣りの人はハネ(スズキの若魚)、ルアーで狙う人はシーバスと、呼び方は違えど釣り人を魅了する魚の筆頭格は、どの沖防波堤でも狙えるターゲットだ。しかし、5月、6月は武庫川一文字、神戸6、7、8防波堤が特に注目の波止となる。

気温も水温も上がって魚の活性も上がってくる時期だが、ルアーマンたちは意外にも苦戦し、シラサのエサ釣りの人が釣果をあげるという光景を、私は何回か目の当たりにしている。

沖を攻めて反応に乏しいようなら、波止の壁面も一度狙ってみてほしい。波止の壁面近くに居付いている魚がこの時期ポツポツといるようだ。シラサのエサ釣りなら、底まき器を使って海面から2~3ヒロぐらいをピンポイントで狙ってみると一段と効果がある。私も過去にこの釣り方で、ハネの釣果に恵まれたことがある。ルアーマンならテクトロを試してみてはいかがだろう。

【関西2020初夏】阪神~神明間の沖堤防紹介 おすすめターゲットも神戸の防波堤(作図:WEBライター・伴野慶幸)

チヌ

沖防波堤のもう一方の雄、チヌはどうだろう?春の乗っ込みシーズンはフカセ釣りに分があったが、産卵直後に2~3週間程度、一旦食い止む。このタイミングでチヌの食するエサがイ貝やカニなどにかわり、落とし込み、ヘチ釣りのシーズンに入る。フカセ釣りでは釣果が伸びない一方で、ヘチ・落とし込みでは2ケタ釣果という逆転現象が見られるのも5月、6月の特徴だ。

昨年は波止の壁面へのイ貝の着生が悪く、ヘチ・落とし込み釣りの人は不本意な年になってしまったが、今年はイ貝の着生に恵まれることを期待したい。ただ、この傾向は和田防波堤付近エリア以東に当てはまるようで、須磨~垂水間では引き続きフカセ釣りでチヌの釣果があがっている。

<参考記事>
落とし込み釣りで44cmクロダイ 『イガイ』パターン確信【兵庫】
フカセ釣りでチヌ&マダイ 海水浴場沖はフカセ天国?【須磨一文字】

【関西2020初夏】阪神~神明間の沖堤防紹介 おすすめターゲットも須磨一文字(作図:WEBライター・伴野慶幸)

コブダイ、グレ

個体数は少ないものの、一旦ヒットすればサオをへし曲げラインをブチ切る海底のモンスター・カンダイ(コブダイ)は、5月、6月がトップシーズンだ。チヌが一旦食い止むタイミングでカンダイ釣りを楽しむ釣り人はけっこう多く、この時期には渡船店周辺の釣りエサ店で、カンダイの好エサのサルボウ貝やアケミ貝の入荷が充実する。

カンダイは海底の形状が粗い波止に居付いており、和田防波堤以西の沖防波堤で釣果が上がっている。注目の波止は須磨一文字、垂水一文字、和田防波堤、ポートアイランド赤灯波止である。須磨~垂水間では落とし込み釣りのスタイルで狙う名人もいるが、主流の釣り方は波止際でのブッ込み釣りやミャク釣り。潮位が低く波止際での反応が薄い時間帯は、波止際から少し遠めの海底のカケアガリも狙うのも一策だ。

また、先に名前をあげた4つの波止では、テトラ側でのフカセ釣りで波止グレを狙う釣り人も多く見かける。波止の釣りと侮るなかれ、チヌ狙いの棒ウキフカセの延長では思うような釣果は得られないようだ。円錐ウキにこだわりの集魚材と、名手は本格的な釣法で臨んでいる。

<参考記事>
沖堤での落とし込み釣りで本命チヌ不発もコブダイ熱烈歓迎【須磨一文字】
ミャク釣りで59cmコブダイ 両軸リールでパワー勝負【垂水一文字】

【関西2020初夏】阪神~神明間の沖堤防紹介 おすすめターゲットも垂水一文字(作図:WEBライター・伴野慶幸)

マダコ、サバ・アジ

梅雨入りする6月を待ちわびているのが、剛竿、太いPEライン、タコジグの組み合わせで、波止の壁際を釣り歩くタコ釣り師。釣具店の特設コーナーにはカラフルなタコジグが並ぶ。一雨ごとにタコは大きくなると言われるが、梅雨明けの7月下旬には釣期が終わってしまう短期決戦。盛期はいつ訪れるのか、渡船店や釣具店などの釣果情報チェックは欠かせない。

タコに注目する際並行して気にしてほしいのが、ウキサビキのサバ、アジの情報。タコと違って毎年恒例とはいかないが、年によっては大サバやメクリアジの群れが突如訪れることがある。波止の外向き(沖向き)にはウキサビキやジグサビキをキャスティングする釣り人が居並び、内向き(陸向き)ではタコジクの釣り人たちが練り歩くという対照的な光景が見られる日もあり、中には二兎を追って二兎を得るダブルヘッダーの名手もいるようだ。

注目の波止は武庫川一文字、神戸第7防波堤。

<参考記事>
男女ペア限定の釣り大会『カップリングカップ2019』を取材レポート

【関西2020初夏】阪神~神明間の沖堤防紹介 おすすめターゲットも武庫川一文字(作図:WEBライター・伴野慶幸)

5月・6月の釣行は油断禁物

最後に、釣り人の皆様、特に渡船利用の沖防波堤ファンの皆様に、この場を借りて呼び掛けたい。

釣行再開できる日が1日も早く訪れる事を願ってこの原稿を書いてはいるが、今までのことがなかったかのような安全な日が一転して訪れるとは到底考えられない。

沖防波堤で釣りをしている時間帯こそ、屋外で他の人との接触はほとんどないものの、渡船利用の際には乗船受付や船内では、他の釣り人や渡船スタッフとの近距離での接触があることを忘れてはいけない。釣りエサ店への出入りも同様だ。

【関西2020初夏】阪神~神明間の沖堤防紹介 おすすめターゲットも油断せず感染予防を(提供:WEBライター・伴野慶幸)

釣行再開できたとしても、衛生管理を渡船店や釣りエサ店任せにせず、釣行にはマスク、手指消毒液、アルコールティッシュなどを持参して、自己防衛を心がけながら釣りを楽しもう。

※記事内に登場する釣り場の現在の立ち入り可否状況については、公式HPを確認もしくは、直接各施設へお問い合わせください

<伴野慶幸/TSURINEWS・WEBライター>