各地で桜の開花が始まって、いよいよ春本番。そこで、脂の乗った春アジを乗合船の一日便で狙おうと、3月26日に三重県鳥羽市長栄丸へ出かけた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・伊藤拓摩)
長栄丸でアジ釣り
午前6時半すぎ、鳥羽水族館から近い赤崎の岸壁に長栄丸が到着。春のポカポカ陽気に誘われ、多くの釣り人がすでに道具を並べて釣り談議中だ。私は右舷側に入って道具をセットし、仕掛けは1組配られる。
午前7時に出船となり、50分ほど走ってエンジン音が小さくなった。魚探でアジの群れを探しながら船は旋回を繰り返し、水深が43m、水温15.6度のポイントでアンカーが打たれた。アミエビが配られ、「オモリ80号。底から5~6m上で狙って」との合図でスタート。コマセカゴにアミエビを詰め、3本バリに細切りのイカを刺して投入。潮はあまり動いていないようだ。
着底後、素早くイトフケを取り4m上げてサオをシャクり、コマセを出してから1m上げてアタリを待つ。反応がないと、集魚効果を高めるために仕掛けを回収し、コマセを詰めて再投入する。
しばらく沈黙が続いたが、周りではマハタやカサゴが上がりだす。しかし、本命のアジは姿を見せず、船長もアジの群れを追いかけて移動を繰り返す。
本命30cm級ゲットも難航
午前9時すぎ、水深80mのポイントへ移動すると、ようやくアジが上がりだしたが、20cm級のミニサイズ。
10時を回ると、方向転換して神島沖方面へと大きく移動した。水深は45mで、タナは基本的に底から5~6m。船長から「もう少し上まで探ってみて」とのアナウンス。ゆっくり底から8mまで上げてくると待望のアタリだ。サオ先をたたくようにサオを曲げてくれたのは30cm弱のアジ。顔を見てこれからだと途切れかけていた集中力が回復して元気モリモリだが、意に反してアタリは遠い。
潮が速くなってオマツリが増えるが、左舷トモの人は良型アジを含めてコンスタントにサオを曲げている。その後も水深40m前後のポイントで移動を繰り返して、小型のヒラメやカサゴがヒットするが全てリリース。
最終釣果
ミヨシの人が小アジの泳がせ釣りでブリをヒットさせて、一時的に盛り上がったのだが、アジの食いは渋い。沖上がり時間が近づき、もう駄目かもと諦めムードが漂い始めたがポツリ、ポツリとアジが顔を見せる。
40cmを超えるような大型は出ないが、30cmオーバーも少し交じり、春アジ釣りの雰囲気を味わいお土産をゲットする。船長が各釣り人のアジを締めてくれて午後2時半すぎに沖上がりとなり、私は20~32cmのアジ7匹、26cmのカサゴ1匹をキープした。
刺身は絶品
激渋なアジ釣りになってしまったが、春アジ釣りはまだまだこれからが楽しみ。夕食は持ち帰ったアジを刺し身にしていただいたが、アジは最高にうまい。
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<週刊つりニュース中部版 APC・伊藤拓摩/TSURINEWS編>