2019年、「TSURINEWS」及び釣り専門新聞「週刊つりニュース」にて執筆を頂いた多くの外部ライターの方の中から、『コンテンツ大賞』が決定しました。受賞インタビューと併せて紹介します。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版編集部)
目次
【大賞】木津光永さん(関東版)
「台風明けのアジ五目」(関東版9月27日号掲載)
台風15号の被害で休船を余儀なくされた船宿が多かったなか、千葉・勝山の庄幸丸が復活すると、出船再開初日に釣行。単なる釣行記事ではなく、風評被害に惑わされない実際の状況などの最新情報を届けた。日頃からコンスタントに釣行記を投稿しており、貢献度が極めて高い。
投稿のきっかけ
就職して忙しく、釣りにはなかなか行けなくなりました。ところが40代半ば、熱が再燃。ちょうど2000年問題が騒がれたころで、景気が悪くなり仕事は不安定に。退職をして独立、新しい生活にチャレンジしようと決めたのが今から20年ほど前でした。
「この景気だし、そんなに仕事はないだろう」と、趣味の一環として釣り雑誌に投稿を開始しましたが、その雑誌は廃刊。どこも不景気のあおりを受けていましたね。投稿先がなくなって困っていた時に、目に着いたのが以前から読んでいた「週刊つりニュース」の投稿募集告知でした。「地域密着型の情報で面白いな」と思っていたし、私が住む門前仲町周辺の陸っぱりハゼ釣行記がよく載っていて、そのAPCの記事に夢中になりました。
イラストを描くのは好きでしたが、文章に自信はありませんでした。それでものめり込めたのは、「自己アピールしたい」という欲求があったからです。そのあたり、現在でいうSNSでのアピールに似ているかもしれませんね。今では「自分のためではなく、誰かのためになる内容を書きたい」という方向に発展しています。
長く続ける秘訣
私は「釣りの定説」に対して否定的なんです。ベストとされるやり方に対して「こうやっても釣れるんじゃないか」という探求心が力。これはまったく飽きない作業で「飽くなき探求心」が原動力になっています。
やりがい
活力源は何と言ってもレスポンス。釣友からの感想や、船長からの感謝。取材でインタビューした人から再会時の反応、初対面の人から「いつも読ませてもらっています」の言葉がエネルギーですね。
これから
別の釣りに浮気することなく、このまま沖釣りを突き詰めていきたいと思っています。
【週刊つりニュース関東版賞】藤崎信也さん
「サケとマスの違い」連載(関東版1月25日号ほか掲載)
初めての投稿はいつ
20年以上前に編集部からの誘いで、アユの記事を書きました。
投稿を続けるうえで大変なことは?
もともと釣りが好きなので苦にはならないです。あまり釣果がよくない記事だと、釣り場に人が少なくなったり、見知らぬ人から声をかけられることもあり、良くも悪くも責任を感じますね。
【週刊つりニュース西部版賞】吉永慎二さん
「ソルトゲーム メバル&アラカブ挑む」の記事(西部版2月15日号掲載)
投稿のきっかけ
週刊つりニュースではなかったですが、釣り媒体への最初の投稿は失業していた時です。「趣味のルアー作りや釣行の費用のため」という割と切羽詰まった動機でした。いざ執筆する側に立ってみると当時の釣り情報はあまりにも粗が多く、現状に合わない古い定説を書き連ねているようなものがあることに気がつきました。「こんな私でもできることがあるなら」と奮い立ち、今に至ります。
【週刊つりニュース中部版賞】永井博文さん
「愛知・大野漁港の夜マダカ釣り」の記事(中部版2月1日号掲載)
記事を書いて良かったことは?
「新聞に掲載された人ですか? 読みましたよ」と釣り場で声をかけていただけるのは嬉しいですよね。そのときの会話のなかに、思いもしなかった勉強になる釣法があったりします。また、魚を調理したときのくせや、我が家にはない調理法のアドバイスなどが聞けることがあって楽しいです。若い釣り人が気楽に話しかけてくれ、そんなときも知恵をもらうことができます。
【TSURINEWS賞】Shinchanさん
「自家製イケスでイカを活きたまま持ち帰る方法給水タンクで簡単作成」「沖のイカ釣り」掲載
文章を書く楽しさと喜び
SNSにいろいろな写真を上げるようになって「ブログ更新しました」と書くと、多くの人から反応があり、励みになっています。釣友から「あの記事見たよ」の声が上がるのがとても嬉しい。また、自分で書いた記事をあとで読み返したときに、思い出が蘇るのが楽しいですよ。
【TSURIJOY賞】花村悦代さん
投稿が多く毎週のように西部版紙面を飾った女性アングラー
釣りを始めたきっかけは?
家族で行ったサビキ釣りが初めてでした。釣れた時の快感がたまらなくて、どんどんハマッていきました。自分で釣った魚はやっぱり美味しい。
投稿による反響
3回ほど遊漁船や波止で声をかけていただいて「記事を読んでいただけているんだ」と嬉しかったです。ときどきウェブマガジン「TSURINEWS」に載った記事を東京の実家の母が喜んで見てくれています。
【週刊へらニュース賞】中村直樹さん
「スカイツリーを眺めながら」(へらニュース2月22日号掲載)
釣行記を投稿することの楽しさは?
様々なエリアで、それも地元の常連しか知らないような釣り場で竿を出すことが楽しいです。数釣りや大型狙いも面白いでしょうが、私は初めての場所や魚影の薄い釣り場での1尾を狙うことが楽しいんです。その釣行記がいち早く紙面に掲載されるだけで純粋に嬉しい。これからも読者が知らないような釣り場を紹介できればと思っています。
【U‐30賞】
U‐30賞には2名の方が選ばれました。
杉本隼一さん
ウェブライターの中で記事投稿数No1
投稿のきっかけ
多くの人に「釣り」に興味を持ってもらいたいと思ったことがきっかけです。
投稿をするうえで大変な(大変だった)こと
釣れた魚のかっこよく撮ろうとしても、魚が必死に暴れてなかなか良い写真が撮れないことです(苦笑)
これから挑戦してみたい釣り
静岡から東京に引っ越すため、東京では船釣りの記事を投稿したいと思っています。
荒井良乃介さん
TSURINEWSオープン初期から執筆
記事を書く上で工夫している点はありますか?
私が得意なカワハギは昔と今ではまったく変わってしまうことがある釣りです。だからこそ「今」の状況をブレないように伝えることを心がけていますね。釣れないと書きにくいですが、釣れすぎちゃってもネタや工夫がなくてまとめにくい。仕掛けを落とせば釣れる状況より、ある程度難しい「楽しさ」がベースにあるとスムーズに筆が進みますね。
【特別賞】
特別賞も2名の方が選ばれました。
岩井一彦さん
関東版においては、淡水小物専門の執筆者として唯一の存在
初めての投稿はいつごろ?
大学生のころなので、30年以上前になります。最初の記事は狩川(神奈川県)のハヤ釣りです。
長く投稿を続ける秘訣は
やはり、釣り場や釣り物が被らないように、月間でスケジュールを立てることですね。
投稿を続けるうえで大変なことは
釣りに行って、翌日には原稿を書くので、仕事との兼ね合いは難しいですね。
浅井達志さん
中部版つり作戦などの企画において自らテーマを立案するなど活躍
長く書き続ける秘訣
とにかく、釣りを楽しむことですね。そうすれば、記事を書く際にも楽しい記憶がよみがえってきますから。それといろいろな釣りにチャレンジすることでしょうか。
思い出に残っている記事を教えてください
やはり気の合った仲間たちとの釣行はいい思い出です。仲間が仲間を呼び、輪が広がっていくのは嬉しいですね。
<週刊つりニュース関東版編集部>