2020年はホタルイカ漁獲がV字回復傾向 過去2年は歴史的な不漁

2020年はホタルイカ漁獲がV字回復傾向 過去2年は歴史的な不漁

富山湾の春を代表する海の幸・ホタルイカ。ここのところ歴史的な不漁が続き、心配されていましたが、2020年は豊漁が予想されています。

(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)

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その他 サカナ研究所

目玉の処理で食味アップ

というわけで今年のホタルイカは豊漁が予想されており、価格も手頃になるものと考えられます。すでに首都圏でも店頭に並び始めていますが、サイズも大きくとても美味しそうです。

鮮度落ちが早いホタルイカ、都心で売られているものは基本的に一度茹でられたものが多くなっています。こちらはそのままヌタにしたり、あるいは炒めてパスタの具材にしたりするととても美味ですが、調理の際にひとつコツがあります。それは「目玉を除去する」こと。ホタルイカは大きい個体でも全体が柔らかく、まるごと美味しく食べられるのですが、加熱された目玉だけは硬く、舌に触ります。ほんの些細なことに思えますが、これによって大きく食味が変わるので、ぜひそうしてみてください。

2020年はホタルイカ漁獲がV字回復傾向 過去2年は歴史的な不漁生ホタルイカのしゃぶしゃぶ(提供:野食ハンマープライス)

生食は寄生虫に注意

また、産地では生のホタルイカも流通しており、とても人気があります。最もおすすめの料理はしゃぶしゃぶで、とろけるような味わいと新鮮な肝のコクが味わえます。

ただ、ホタルイカには旋尾線虫という寄生虫が寄生していることがあり、生きたまま人体内に入ると腸閉塞、皮膚爬行症、眼球移行症などの恐ろしい症状を発症してしまうことがあります。そのためしゃぶしゃぶはしっかりと火を通して食べるようにしてください。同様の理由で生食も基本的にはするべきではありません(市販の刺身用ホタルイカは、冷凍などで殺虫処理をしているので安全です)。

美味しい春の味覚・ホタルイカ。富山湾の神秘に感謝し、豊漁の喜びを味わうなら、今年はおすすめです!

<脇本 哲朗/サカナ研究所>