東京湾でポピュラーな釣り物として初心者~上級者まで楽しめるのがシロギス。春~夏にかけてのイメージが強い魚だが、冬期は脂がのってさらに美味しくなる。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 編集部)
東京湾のシロギス釣況
木更津桜井の雄士丸では、希望により出船し木更津沖などを狙う。
金沢八景(漁港内)の進丸は午前と午後で受け付けている。27日午前5~30尾、午後トップ20尾。24日は午前20~33尾、午後1人で34尾だった。同(瀬戸橋)の荒川屋では一日船で出船中。25日は5~52尾だった。
各宿、安定して釣れていて狙いめ。
東京湾の船シロギス釣りタックル
竿
専用も数多く、廉価版から高価格帯までさまざまだが、初めて購入するならエントリーモデルで十分。使用するオモリの号数は10~20号前後のため、その範囲のオモリ負荷を持った長さ1.6~1.8m前後のものをセレクトしよう。
調子は8対2~7対3程度で、穂先がしなやかかつ、感度がいいものほど、アタリが取りやすい。
リール
この釣りで仕掛けの投入や回収がスムーズに行えるのは、小型のスピニングリール。慣れてくれば仕掛けを前方にキャストして広範囲に探ることもできる。
使用するミチイトはPEライン0.6~1.5号。100mほど巻いてあれば問題ない。
仕掛け
天ビンまたは胴突き。天ビンはさまざまな種類があるものの、お勧めは固定式のシンプルなもので、腕長10~15cm前後が絡みが少なく、扱いやすい。
仕掛けは、フロロカーボンライン0.8~1.5号を使用した全長0.6~1m程度。ハリには流線や競技キスの7~8号の2本バリ。
胴突きはミキイトがフロロカーボンライン2~3号で50~60cm程度。オモリの上部約10cm前後からフロロカーボンライン0.8~1.2号程度で20~30cmの枝スを出し、ハリは同じく流線や競技キスの7~8号が一般的。オモリは船宿から指定があれば、それを基準に10~20号を複数用意しよう。
釣り方
エサ付け
エサは青イソメをできるだけ真っすぐ通し刺して1~3cmタラす。状況によって長さを変えると釣果アップにつながることも。船長に確認してみるのもいい。
キャスト
仕掛けをキャストして広範囲に探ると有利。投げる際は、危険防止のため必ずアンダースローで投入。着水直前にスプールのイトの放出を止めると、仕掛けが前方に放り出され、天ビンとの絡みを防げる。
オモリが着底したら、余分なイトフケを回収。0.5~1mの幅でオモリが海底をはうイメージで仕掛けをサビき、付けエサをアピールする。
キャストができなければ船下を狙う。潮や風で流された船の揺れで、トントンとオモリが海底をたたくようにセットしておけばそれが自然と誘いになる。
アタリ~取り込み
夏と比べ水温が下がり、深場に落ちることが多い。また、状況によっては活性が低く、アタリが小さくなることもあるが、基本的には夏と同じ”ブルッ”というアタリ。
ひと呼吸おいて、スーッと竿先を聞き上げるように立ててアワせる。ハリ掛かりしたら一定速度でリーリング、船内に抜き上げるように取り込む。
食味について
釣りたてのシロギスで作る天ぷらやフライはまさに絶品。ホクホクした食感と身の甘味を感じられるのは釣り人の特権。
さらに冬に近づくにつれて脂もさらにのり、美味しくなる。あなたも自分で釣った魚で、ぜひともこの食感と身の甘みを体感してもらいたい。