ここ数年、一年の最初の釣行は玄界灘への遠征から始まるのが恒例となっていたが、今年始めは天候がよくなく欠航となってしまった。あきらめて家でまったりしていると釣友の伊藤氏から連絡があり、1月4日に急遽キャンセルが出たとのことで、福岡の芥屋から出船するIZANAGIのお世話になり釣行できることになった。
ヒラマサ狙いからスタート
当日は午前6時出船予定だったが、前日からの荒れが少し残っており小1時間ほど港で様子見してからの出船となった。
いざ出船してみると港の前こそウネっていたが沖へ出ると波も収まっており問題なさそうなレベル。
まずは朝の時合いでキャスティングのヒラマサ狙いからスタートする。
このところ良型のサワラが釣れており、漁師さんの船も多い。
ポイントを移動しながら探っていくと同船者にチェイス、そしてヒット。
ヒラマサではなくまずまずのサワラが上がってきたが、残念ながら船縁でフックアウトしてしまい、その後反応がなくなった。
ジギングでのブリ狙いに変更。
壱岐から七里が曽根方面へ少し進んだ水深100mより少し深めのポイントでジギング開始。
周りを見ると同じくブリ狙いの遊漁船がチラホラ見える。
実はこのブリ釣り、1年前に釣行した際にスロージギングのアングラーにボコボコにやられたので今回はリベンジ!ということでスロー用ロッド、『ジャックセイバーSX63LSJ/Valleyhill』を持ち込んだ。
このロッドはL表示ということでジグMAXも120gとなっているが、バット部分がしっかりしておりグリップエンドを肘に当ててシャクれば、表示より重めのジグも動かせる。
特に今回はブリ狙いのジギングなのでジグを飛ばすというよりは、ジグを狙いの層へ置いて見せるという動きなので問題ないと判断した。
釣り座を大トモに陣取りまずは『アロー/シーフロアコントロール 』260gで探り始める。
ここ最近の状況を聞くと、ヤズ(関西のメジロサイズ)がよく釣れる中にブリが交じるとのことだったが、この日はなかなか魚からの反応がない。
最初に沈黙を破ったのはミヨシ側で釣りをしていた伊藤さん。
なんとスピニングタックルに200gと少し軽めのジグでのヒット。
しかも上がってきたのは9kg超えのナイスサイズのブリ。
ポイント移動
これを見て使い慣れたスピニングタックルへ持ちかえようか悩んだが、思いとどまりジグだけ200gへサイズダウン。
だが船中反応が薄いので少しだけポイント移動。
直後、ボトムから5mほど上げたところで私にようやくファーストヒット。
ラインがよく出るので良型であろう魚であったが、ドラグを少し締めたところでバレてしまった。
ジグを確認すると付けていた細軸フック4本のうち3本が伸ばされていたため慌てて強度のあるフックへ交換。
潮も先ほどよりは少し効いてきたように思ったので、ジグもウエートを上げて『クランキー/シーフロアコントロール』290gへチェンジする。
基本的にボトム付近でヒットする魚の方がサイズがいいのだが、相かわらずアタリが少ないので少し上の方までていねいに探っていると、ラインが止まるアタリ。
リールを巻きながらアワせると再びラインがガンガン出される良型がヒット。
今度はバラす訳にはいかないと慎重にやり取りをするのだが、L表示とは思えないパワーがロッドのバット部分にあるので安心してファイトできる。
何度か巻いては出されを繰り返しながらも無事に船長の差し出したネットに収まったのは11.7kgのナイスな寒ブリ。
そこから船中ブリ、ヤズ、さらにはヨコワ(クロマグロの幼魚)までヒットし始め、私もヤズを追加した。
ジギングを満喫したところで再びキャスティングへ向かう。
実績のキャスティングポイントへ到着すると鳥が上空で回っており、投げ始めると船中で単発ではあるがヒラマサのチェイス。
船をポイントに付け直して2流し目に大トモのアングラーのプラグにヒラマサがヒット。
他のアングラーは全員ルアーを回収してファイトを見守る。
何度かの締め込みをかわして上がってきたのは11kgの大マサ。
さらに次の流しで私の左隣で投げていた伊藤氏にヒット。
少し手こずりながらも無事にネットインしたのは10.2kgの良型ヒラマサだった。
背後で水が跳ねる音が……
ランディングされたヒラマサに気をとられていると背後で水が跳ねる音がした。
振り返ると船のミヨシの先でヒラマサのボイルが出ており、慌ててプラグをキャスト。
投げる直前にボイルは収まってしまったが、誘いを入れるとヒラマサがチェイス!
テスターの中村氏から「ショートの誘いを入れて」のアドバイスがあり実践すると一撃でヒット。
ミヨシで掛けたのですぐに潮下へ魚を回すとすぐに浮いてきたのでそのままランディング。
これは7kgと先の2尾より少し小さめだったが、久しぶりのトップでのヒラマサだったので満足した。
その後ヒラマサからの反応もなくなり、潮も緩くなってきたのでそのまま納竿となった。
これからの玄界灘は春の産卵期が近づくにつれて大型ヒラマサの気配は濃厚になってくる。
またこの海で強烈な引きを求めてチャレンジしたい。
<週刊つりニュース関西版 APC・片山優/TSURINEWS編>
IZANAGI