伊藤さとしのプライムフィッシング。テーマは「今が旬の新ベラ釣り」。春夏秋冬さまざまな釣り方を楽しめるのがヘラ釣りの魅力だが、新ベラ釣りもその一つだろう。今回は新ベラそのものについて、ちょっとだけ掘り下げてみたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース 伊藤さとし)
新ベラ放流の時期
そもそも新ベラ放流は、なぜいつもこの時期なのでしょうか?
「最大の理由は輸送の関係じゃないかな。いくら酸素を送り込んでいるとは言え、密閉された容器で長時間運ぶとなると水温上昇が懸念されるよね。だから気温が高い夏はあり得ない。あとは養殖池の多くがかんがい用ため池とかそういう関係でしょう。つまり水を必要とする時期は高水位だから養殖した魚を網で取れないというのもあるんじゃない。水位が下がればスタッフが立ち込みやすくなるし作業もしやすいでしょう」
つまり、もろもろな条件が重なってこの時期がベストということなんですね。
「そうだと思う。でもさぁ魚を育てたり運んだりと、さまざまな関係者の労力や資金で成立している事業だから、釣る側も魚を大切にしなくてはいけないよね」
感謝の気持ちを持って釣らせてもらう。
「そういうことだね」
高活性の新ベラを狙う
ところで新ベラってなぜ食いがいいのでしょうか。まさに荒食い状態ですよね。
「とくに放流直後はその傾向があるよね」
放流の数日前からエサ止めしているからってうわさも聞きますが?
「それもあるし、輸送中にエサは上げない。でもイチバンは警戒心の問題じゃないかな。だってハリが付いたエサを見たことも食べたこともないのだからね」
ハリスも気にしない?
「そうだね。だから何の警戒心もなくエサに飛びついてくる。ところが何度かハリ掛かりしているうちに学習して、不自然な動きをするエサに対して警戒心をいだくようになる」
道理ですね。
「ゆえに放流日からの経過日数とともに食いが落ちてくる。とは言っても旧ベラと比べれば、食いはいいけどね」
ではこれらの変化に自分の釣りをどう関係づければいいでしょうか?
「そうだなぁ。まず新ベラの荒食いを体験したいなら放流日当日やその直近を狙って釣行する。これに限るよね」
本紙とか池のホームページなどをチェックして釣行計画を立てるってことですね。
「そうだね。あとはせっかく活性が高い新ベラを狙うのだから、共エサの釣りで挑んでもらいたいよね」
エサよりポイントやタナの判断が重要
両ダンゴ、ペレ宙、両グルテンとかですね?
「とくにサンデーアングラーは常に混雑化のなかで渋い釣りを想定しているから、ウドンセットなどに代表されるセット釣りしかやらない人が多いんだよね。でも新ベラなら、たとえ混雑してても共エサで食ってくる。だからぜひ、普段はやらない釣りにも挑戦してもらいたいよね」
放流直後はともかくとして、日数が経過した場合はどうしますか?
「経過日数にもよるけど、完全に新旧と交ざってしまうのはかなりの時間が必要でしょう。具体的に何日とかは言えないけど、そこそこの日数なら新ベラだけでどこかに群れをなしているんじゃないかな」
とすれば、群れを探すこと。つまりはポイントとかタナを探るってことですね。
「そういうこと。活性が高いのだから、エサがどうのこうのはあまり関係ない。それよりもポイントとか水深、宙なのか底なのか、そういう判断が必要になるだろうね」
宙では旧ベラばかりなのに、同じポイント(釣り座)で底釣りを試したら新ベラばかりがそろったなんて話はよく聞くことですからね。
「そうだね。このエサだから新ベラが食わないのかなどと考えずに、思いきった釣り方変更こそが新ベラが釣れない時の対応策になるし特効薬でもあるんじゃないかな」
次回も「今が旬の新ベラ釣り」です。
伊藤さとしのプライムフィッシング【今が旬の新ベラ釣り:第1回】を読む。
伊藤さとしのプライムフィッシング【今が旬の新ベラ釣り:第2回】を読む。
<週刊へらニュース 伊藤さとし /TSURINEWS編>
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