昨今人気急上昇中の『スーパーライトジギング(SLJ)』。メーカーからも様々な専用ロッドが発売されているため、その使い分けに悩む人も多いのでは?そこで、今回はスピニングロッドとベイトロッドそれぞれの特性や使い分けを実釣検証!7月22日、ロッドメーカー・オリムピックで広報を担当する藤原さんと、SLJのメッカ三重県伊勢志摩にてイサギジギングを開発したONE-STEPに乗船した。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・平塚悠介)
SLJ発祥の地「三重県志摩」
SLJ(スーパーライトジギング)はここ三重・志摩が発祥と言われている。この釣り場では人気のイサギの他、ハタ類、マダイ、青物などなど非常に多くの魚種(およそ50種類!)が軽量ジグで狙え、まさにSLJのメッカと呼ばれるにふさわしい。
元々、この地では漁師が疑似餌の引き釣りでイサギ漁をしており、そこに着目して5年ほど前から軽量ジグの釣りを始めたのが今回乗船させてもらった和具漁港のONE-STEP。船長は先駆者だけにSLJにかける思いは強く、釣り方を教えるために操舵室にはホワイトボートが用意されているほどだ。
スピニングか?ベイトか?
さて、今回はスピニングロッドとベイトロッドの比較検証を行う。
用意したのはオリムピックから発売中のスピニングロッド「GPTS-632-1-MJ」と、来春発売予定のベイトロッド「GPTC-662-1-MJ(仮称)」のプロトタイプ。どちらもジギングロッド・プロトンのSLJ専用モデルで、今回はそれぞれ数タイプある中から、最も軟調のものを使用した。
タックル詳細は以下の通り。
スピニングタックル
ベイトタックル
リフト&フォールが重要
出船は朝の5時。天気は曇りで、朝のうちはやや風あり。乗船者は藤原さん含め4人。取材は胴の間を借りて実施した。
船長にこの日の予定をうかがうと、「ドテラ流しで、深場に潜ったイサギを中心に色々狙っていく」とのこと。
船長が教える釣り方は、基本的にリフト&フォールを続けること。魚はフォールに反応がよく、特にイサギは「エサにアタックして弱らし、落ちてきたところを捕食している」というのが船長の見解。今回用意したSLJ専用ロッドは、どちらもフォール時のアタリをキャッチするのに特化した設計になっており、その釣り方には好都合だ。
高級ハタ狙いから
港から約30分でポイントに到着。水深は40mで、底から約20mまでをリフト&フォールで狙う。
藤原さんは、まずはベイトタックルを使用。「イサギは和歌山方面でよく釣っていたから、そっちではあまり釣れないハタ類を狙いたい」と言う。実はこの伊勢志摩スーパーライトジギングで最もお得な魚種、それがハタ類(主にアカハタ、オオモンハタ)だ。
絶品の高級魚でありながら、この釣り場では手軽に釣れてしまう。結構簡単に釣れるのでゲーム性ではイサギに劣るが、お土産としてはぜひとも確保しておきたい魚だ。
底狙いならベイトタックル
船が流れる反対方向に陣取り、ベイトタックルで底を重点的にねちねち探っていく。フォールを織り交ぜながらのバーチカルな釣りならば、ベイトタックルがジグのコントロールがしやすいのだ。最初にきたのはサバ!イサギ中心に狙うSLJでは、サバや青物の回遊しているポイントを狙うことが多い。
その後、すぐに本命がヒット!やや小型のアカハタで、これはリリース。お次はキープサイズのオオモンハタが登場。続けざまに同魚の35cm超をゲットとかなり好調。スピニングのように広範囲に探るのではなく、底付近を効率よく攻めるにはベイトタックルに分がありそうだ。