海水浴で気をつけたい海の生き物4種とその対処法 綺麗でも触るのNG

海水浴で気をつけたい海の生き物4種とその対処法 綺麗でも触るのNG

夏のマリンレジャーといえば「海水浴」。海に入る機会が増える季節です。海中には様々な生き物が住んでいますが、きれいだからと、うかつに触ってしまうと、とんでもないしっぺ返しが来ることも。今回は海水浴で見かける可能性がある、危険な生物を4種類紹介いたします。

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ハオコゼ

海水浴で気をつけたい海の生き物4種とその対処法 綺麗でも触るのNG出典:PhotoAC

北海道と沖縄を除いた各地の沿岸に生息しており、釣りや磯遊び、海水浴で出会う可能性がある魚です。

大きさは10cm程度で、白、赤、黒、褐色が入り混じった鮮やかで派手な体色をしています。

頭部は体長のわりに大きく、口吻は短くずんぐりとしており、目がクリッとしていて可愛い顔をしています。

しかし、特徴的な背びれには強い毒があり、刺されるととにかく痛く、時間の経過とともに腫れてきます。

個人差はありますが、主な症状をまとめてみました

・傷口の周辺が紫色に変色してかなり腫れる
・腕全体に痺れが残る

死に至るような毒性ではありませんが、絶対素手で触ってはいけません。

刺された時の対処法

釣り上げた、水中で触ってしまった、など様々なシュチュエーションが考えられますが、刺された場合はすぐ病院に行くのがベストです。

しかし、すぐに対処できない場合は、以下をお試しください。

・傷口を洗浄・すぐに毒を抜く
・お湯(45度〜60度)に傷口を30〜90分付ける

ハオコゼの毒はタンパク質性で、熱に対して不安定です。

そのため、加熱してタンパク質を変質させることで、症状を緩和することができます。

45℃前後のお湯に30~90分間、患部を浸しておくと痛みもだいぶ和らぐと思います。

50℃以上だと火傷してしまうので、温度管理には注意が必要です。

※熱湯:水=1:1でだいたい45℃前後になります。

ウツボ

海水浴で気をつけたい海の生き物4種とその対処法 綺麗でも触るのNG出典:PhotoAC

ウツボの世界中の熱帯・温帯海域に分布しており、日本でも本州中部以南に生息しています。生息地は浅瀬で、サンゴ礁・岩礁・消波ブロックなどの岩陰や洞窟などで見かけることがあります。

ウツボの体長は20㎝~4mと種類によって大きく変わりますが、日本で見られる種には1m前後のものが多いです。

口は大きく、鋭い歯を持っていて、飲み込んだ餌を食道に送る第二の顎「咽頭顎」が口顎の奥にあります。

磯やサンゴ礁での生態系の頂点に立つウツボは、自分よりも大きな体の生き物にも威嚇するほど荒い気性の持ち主です。

人間にも威嚇するほど荒い性格をしています。威嚇した後は、その場を離れないと、噛んで攻撃をしてきます。

噛まれるとウツボの歯は、鋭利な刃物のような形状をしていることに加え、アゴの噛む力が強いので、噛まれたら大ケガ間違いなしです。

噛まれても毒はありませんが、ひどいケガをしてしまうので、魚だと甘く見ずに噛まれないように細心の注意が必要です。

噛まれた時の対処法

ウツボの口は他の魚と比べて大きな特徴があり、第二の顎「咽頭顎」や葉の並び方が他の種類の魚と大きく異なります。

飲み込んだものを奥へ送るときは引っかからず、奥から出て行こうとすると歯が引っかかるように並んでいます。

そのため、むやみに噛まれた部分を引っ張ると、すべての歯が、噛まれた部分に引っかかり、傷だらけになってしまいます。

ですので、例えば手を噛まれてしまった場合は、痛みを伴いますが、手をグッと口の奥まで押し込みます。

すると、ウツボは嫌がって口を大きく開け、離れていきます。傷がひどくならないためには勇気が必要ですが、覚えておくとよいでしょう。

アカエイ

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南日本のに多く生息するエイの種類です。

生息域で言うと、北海道沿岸~九州の南の端まで全国的に生息しています。よく見かけものだと、だいたい80cm~1mクラスが多いですが、最大サイズだと2mを超すものも存在します。

水族館でもよく見かける上に、裏側は愛着のある表情をしていますが、実はとんでもなく怖い一面を持っています。

アカエイはしっぽの付け根に非常に強い危険な毒を持っています。

何もしなければアカエイから攻撃されることはありませんが、砂の中に埋もれて見えないため、過って踏んでしまうと、刺されてしまうことがあります。刺されたらひとたまりもありません。

毒が回ると、次第に歩けないほどの痛みがヒザ下全体に広がり、ひどい場合は発熱、失神などを起こすこともあります。

更にはスズメバチなどと同様に、アナフィラキシーショック(急性/重度の過敏症アレルギー反応)にを起こし、血圧/脈拍低下、呼吸障害で死に至る事も可能性もあります。

また、アカエイ自体は死んでいても、毒針は機能しており、刺された場合、毒が回ってしまうため、浜辺に死体が打ち上がったりしていても、決してむやみに触ってはいけません。

刺された時の対処法

万が一、アカエイの毒針が刺さってしまった場合は、スピード勝負です。すぐに適切な処置が必要になります。

・刺された部分に残っている毒針はできるだけ取り除く
患部をよく洗い、毒を絞り出す
・患部を温め、急いで病院へ向かう

アカエイの針はハオコゼのものとは異なり、針に返しがついています。

そのため、抜こうとすると肉を切り裂くことになりますが、もたもたしていると毒が体内にどんどん入ってしまいますので、歯を食いしばってでも抜いてください。

また、近い場所の動脈(足を刺されたのであれば、太ももあたり)を圧迫して血の巡りを遅くするのも効果的です。

ハオコゼのときと同様、病院まで容易に行けないという場合は、患部を温めましょう。

アカクラゲ

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アカクラゲは北海道以南の日本の近海に広く分布しており、春から夏にかけて増増殖し、お盆の頃にピークを迎えます。

アカクラゲは、その名前や見た目からも分かるように傘が赤っぽい色をしており、16本の縞模様が放射状に並んでいます。

傘の大きさは15cm位、大きいものになると20cmを超えることもあります。

また、アカクラゲの見た目の特徴は、なんと言っても長い触手です。

長さは1m以上あり、長いものでは2m程度になります。

アカクラゲで注意しなければならないのがこの長い触手。

この触手には、刺胞(しほう)と呼ばれる小さな袋がたくさん付いており、この中に毒液の詰まった刺糸(さしいと・しし)と呼ばれる針が無数にあります。

本来、この刺糸は捕食のために使用されるのですが、人が触手に触れることでも刺糸は発射されてしまいます。

また、砂浜に打ち上がったドロドロ、ヌメヌメしたものを手で取ろうとし、実はアカクラゲの一部で刺されてしまった。という事例もあるようです。

死骸にも毒は残っているので、決して素手で触ってはいけません。

万が一刺されてしまうと、まるで火傷をしたかのように非常に強い痛みを感じます。そして、患部はミミズ腫れ水ぶくれになってしまいます。

その後も、しばらくは痒みを伴う痛みが続きますが、1週間もすれば完治することが多いようです。

刺されてしまった時の対処法

アカクラゲに刺された場合は、まずは素手で患部には触らないことが肝心です。

・刺されたら、できるだけ早く海から出る
・刺胞がくっついている場合はきれいに取り除く
・患部が腫れている場合は冷やす、薬を塗る

痛みでパニックを起こしたり、ショック症状を起こして溺れてしまう可能性がありますので、まずは速やかに陸に上がりましょう。

そして患部をこすらないように海水で洗い流し、刺胞がくっついている場合はきれいに取り除きます。

刺胞を取り除く際は、海水をかけ流しながらピンセットや毛抜きなどを使って取り外しましょう。海水をかけながらというのがポイントです。

決して真水や水道水を使ってはいけません。不用意に刺胞を刺激すると、刺糸が発射され、体内に毒が入ってしまうので注意しましょう。

また、患部が腫れたり、炎症を起こしてる場合は冷やしてください。

炎症を抑制し、痛みも和らげることができます。

症状が軽い場合は応急処置後、市販の薬である程度対処ができます。

痒みがある場合は抗ヒスタミン薬の塗り薬を、腫れや赤み、炎症が強い様ならステロイドの入った塗り薬を使用するようにしましょう。

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