午前中は青物狙いのルアーマン達が波止上を埋め尽くす岸和田沖一文字だが、波止上が空いた午後は落とし込み釣りもチャンス有り。午後の上り潮が好条件となり44cmカンダイを捕獲した落とし込み釣行をレポート。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)
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青物到来の岸和田一文字
2026年5月、岸和田一文字は例年より早めに青物が到来した。岸和田渡船のホームページにはメジロを中心に、ブリ、サゴシ、シーバスの釣果が連日掲載され、土日祝の午前中は予約専用サイトがルアーマン達によって全ての予約枠が数分で埋まってしまうフィーバーぶりを見せていた。
岸和田沖一文字(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)空いた午後を狙う
ルアーは門外漢の私(筆者)にとっては辛い状況になっていたが、ルアーマン達が帰った午後の釣行であれば、予約不要で空いた波止上に余裕を持って釣り座を構えることができると発想を転換し、今回は5月9日と16日の2週連続で釣行した。
チヌ狙いの落とし込み釣り
今回はチヌ(クロダイ)狙いの落とし込み釣りを敢行。時期的にイ貝の着生は望めないので、エサは岩カニを道中の釣りエサ店に数件立ち寄って持ち込んだ。
落とし込み釣りのタックル(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)タックルは、落とし込み専用竿3.9m、リール、落とし込み・ヘチ専用の2号ライン。ラインの先には市販の目印仕掛けとハリスは1.7号を直結する。ハリスは硬めのものがよい。針はチヌ針3号で、チモトにはガン玉2Bをかませる。
エサは岩カニ
エサの付け方は、岩カニは活きの良さを保つため、足の付け根から針を刺す横掛けにした。岩カニは海水の温度が高くなると簡単に弱ってしまうので、海水バケツに入れて活きの良さを保ち、こまめに海水を入れ替えつつ、必要な分だけエサ箱に小分けして持ち出すようにした。
岩カニの活きを保つ(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)1回目の釣行はアタリ1回のみ
5月9日、午後1時便で出船。船上は10人足らずののんびりムード。岸和田一文字は旧一文字、中波止、沖一文字(通称:沖の北)の3箇所の総称だが、私は落とし込み釣りに実績がある沖一文字に渡った。午前中に波止を埋め尽くしていたルアーマン達の大半は帰った後。波止の上は落とし込み釣りで探り歩ける箇所は充分にある。
岸和田渡船の船着け(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)当日は14時頃の干潮で20時過ぎの満潮という上り潮で夕マヅメに時合いがあると意気込んだが、予想に反し波止際への魚の寄り付きは悪く、アタリは1回限り。半信半疑のアタリはカンダイのようだったが、アワセに失敗し貴重なチャンスを逸してしまい、結局丸ボーズに終わってしまった。
翌週にリベンジ釣行
このままでは終われないと翌週16日も午後に同じ沖一文字に釣行。落とし込み釣りのリベンジをと意気込む。当日は12時半頃の干潮で19時半頃の満潮と、同じ上り潮でも前週より夕マヅメの時合いが期待できる。タックルを整え、岩カニのメンテナンスも終え、本気を出す16時頃までは遊び感覚で内向き(陸向き)をのんびりと探り歩く。
海藻を避けて落としていく(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)時折アタリはあるが、岩カニに三角形の噛み跡を見れば正体はエサ取りのフグとわかるので、小さなアタリは放置でよい。波止上は少数ながら主役は午後でもルアーマン達。懸命にキャスティングを繰り返すが青物の反応はない。シーバス狙いで波止極にルアーを引いていくテクトロも不発。内向きのサビキ釣りもカタクチイワシがパラパラと掛かるだけと、波止上は沈黙ムードが漂っていた。
エサ取りのフグ(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)海面にひどい汚れ
16時過ぎにフィールドを沖向きに転じるが、ここで波止際は想定外の事態になっていた。プランクトンの死骸を中心とした汚れたクリーム色の帯が波止際に寄り付き、落とし込み釣りのフィールドを塞いでいたのだ。
プランクトンの死骸(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)この汚れは海面だけのものだが、時間が経つと汚れが沈下して波止際の魚の活性を殺いでしまう。少しでも波止際が探れそうな箇所を見つけて釣り続けるしかないと頭では理解しているものの、気持ちは沈んでしまった。
ルアーマンにシーバス
海面に浮かぶ汚れの帯を何とか避けようと数少ないスポットを探す厳しい状況の私に希望を与えたのは、内むきでテクトロを続けていたルアーマン。15時過ぎにロッドを曲げて波止上の注目の的に。
巧みなロッドワークで魚を寄せ、見事にシーバスを捕獲した。波止際に魚が寄り付いている事を確認できたことで、私も本気モードに突入した。
待望のヒット到来!
波止の中央付近のポンプ小屋手前で求めていた瞬間が訪れた。エサ取りのアタリとは違うゴツゴツっとした前アタリの感触が竿先に伝わった。ほんの少しだけ糸を送り出してエサを食い込ませるタイミングを作ると、狙い通り引き込みが強くなった。ここで聞きアワセをすると一気に竿先が持って行かれた。
パワフルな引きはカンダイに違いない。豪引きに耐えて魚を一気に浮かせてこないとハリスはブチ切られてしまう。神経戦の展開となった。
44cmカンダイが登場!
ロッドワークで耐えに耐え、一時は壁面に生えた海藻にラインが絡まるアクシデントに見舞われながらも、何とかを魚を海面に引っ張って来ることができた。
カンダイを捕獲(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)海面に見えたのは小さめのサイズながらも丸々とした魚体のカンダイ。チヌと違ってカンダイは海面での抵抗も激しい。あと一歩でハリスをブチ切られた苦い経験が頭をよぎったが、アタリを逸した前週のリベンジを果たしたいと集中して、タモ入れに成功。
カンダイ44cm(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)ズッシリとした重量感を味わっての、カンダイ44cmの捕獲に成功した。期待してたより早い時間帯の釣果に喜び勇んで獲物をストリンガーに吊るした。
ルアーマンにブリ!
本気を出すと意気込んだ16時が到来したが、依然として波止際に寄り付いた汚れの帯が行く手を阻む状況が続く。ポンプ小屋を越えて奥へと歩みを進め、汚れの寄り付きが少ない箇所を集中的に攻めるもアタリはない。貴重な時間が潰されて焦りが募る中、目線の先に魚と格闘するルアーマンがいた。
主導権は握っていた様子なので、サゴシかシーバスだろうと予想したが、海面に姿を見せた魚体は緑色で大きい。これは一人では獲れないと思い立って私が歩み寄って助っ人を買って出た。ルアーマンも私を頼りに必死でロッドワークを駆使する。
ルアーマンたち(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)でかい、メジロではなくブリだ。しかしフックの掛り方が口中でもアゴ下でもないようで、魚の泳ぎがおかしな横走りになっている。私の責任は重大だ。頭からネットインさせることが出来ずお互い苦戦気味。それでもルアーマンのロッドワークが勝り、横向きの状態で何とかネットインにはこぎつけた。
ここでバラせば全責任は私にのしかかる。ネットの向きを意識して慎重に魚体を引き上げて、無事にブリを波止の上に上げることに成功した。ルアーマンから感謝され、私もひと時の安堵に浸った。
痛恨のハリス切れで納竿
納竿まで残り少なくなってきたが、夕マヅメの最も良い時間帯となっていた17:20頃、スーッと目印仕掛けが引き込まれる明確なアタリがあった。アワセを入れるまでもなく竿先がのされ、リールの淵をサミングしていた指が跳ね飛ばされる物凄い引きへと変わった。
夕方が好時合い(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)1匹目よりも大型に違いない。底へと潜り込もうとする魚を海面まで引き剥がさないという焦りが災いし、痛恨のハリス切れ。これが運の尽きでタイムアウト。
最終釣果
追釣はならず最終釣果は44cmのカンダイ1匹で終わったが、午後の上り潮を狙った至極の一匹は貴重な食材でもある。カンダイは下処理を怠ると粘液と臭気まみれになって食べられなくなるので、活〆にしてエラと内臓を取り除き、血抜きを済ませた状態で持ち帰った。
フライが絶品(提供:TSURINEWSライター・伴野慶幸)18時半の迎え便で波止を後にして、出船場に戻ると船長に釣果を報告。常連が持ち込んだ波止グレや大漁アジの釣果には大きく見劣りするも、船長は親切に私の釣果も写真に納めて釣果情報に載せてくれた。夜遅く自宅に戻り、当日は魚を捌くだけにとどめ、翌日の夕食で絶品のフライにして賞味した。
<伴野慶幸/TSURINEWSライター>
岸和田渡船


