大自然を間近に感じられる渓流釣り。始めてみたはいいが、思っていたよりも釣果が伸びずに困っている……そんな方も多いのではないだろうか。今回は、渓流エサ釣りで釣果が伸びない理由を整理し、状況毎の対処法を紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)
釣果が伸びない理由
一口に「釣果が伸びない」と言っても、その原因は様々だ。まずは1つずつ考えてみよう。
ポイントの問題
前提として渓流は閉鎖環境のため、河川管理漁協による放流事業が無ければ外部からの流入・回遊が一切望めない。そもそも「入渓場所はここで合っているのだろうか?」と不安になる初心者の方も多い事と思う。
そしていざ入渓するにあたり、車はどこに停めればいいか、どうやって河川へと降りるか、安全に退渓できるかなど、超えるべきハードルは多い。
降り方を探すところから(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)流し方~アワセ
渓流釣りは、底流れを捉えられるかどうかが最初のカギだ。次いで根掛かりとアタリの区別がつかない、アタリがあってもアワセ方が分からない……ここにつまずく方も多いだろう。
まずは流れを見極めた上で、根掛かりとアタリの区別をしっかり付けられるよう、アタリを知るだけでなく、「これは根掛かり」という物を見分ける所から始めたい。
仕掛けトラブル
頭上の木に仕掛けが絡み、まともに釣りにならないといったトラブルもよく耳にする。また、渓流エサ釣り初心者の場合、アワセミスにより仕掛けがグチャグチャになるというトラブルはつきものだ。これらを解決するだけでも大分ストレスが減り、釣りに集中できるようになるはずだ。
ポイントに注目
ではまず、ポイント選定についてみていこう。
放流の有無
これは漁協による放流事業が行われている河川を狙うのが最も効率が良い。特に奈良県の天川漁協など、放流事業に力を入れている場所であれば、解禁前後だけでなくGW前後にも追加放流が行われていたりする。初心者でも釣果を得られる可能性大だ。
水位に注目
大増水で本流が釣りにならない時でも、小規模支流はベストな水量で釣りやすい……と言ったことがよくあるのだが、ささ濁りのポイントは期待大だ。とにかくあちこちの支流を覗きに行き、気になった場所でとりあえず仕掛けを流してみるというトライ&エラーの精神が大切だ。
ささ濁りは最高(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)入渓場所選定
放流が行われている河川であっても、誰もが入渓しやすいような場所は釣り荒れている可能性が高い。安全第一ではあるが、誰もが「この場所は降りるのが面倒だな」と感じる場所を見つけられれば、釣果にぐっと近づける。
ただし退渓の事も考えておき、いざとなれば来た道を戻れるか否か、釣り上がった先に退渓出来る場所があるか……といった事を確認しておこう。帰れなくなってしまっては元も子もない。
着き場を探す
渓流には、渓魚が着きやすい「着き場」といった物が多く存在する。これらの存在を詳しく知っておくことで、「ここに流せば釣れるだろう」という予測が立てやすくなる。
流し方~アワセに注目
仮に「釣れるポイント」に入渓できたとして、流し方とアワセが下手なままであれば、良い釣果は期待できない。順にみていこう。
底流れ
川の流れは実に複雑で、渓流釣りにおいては水面の流れとは異なる「底流れ」を把握する必要がある。基本的に水面近くの流れよりも、底近くの流れの方が緩やかなため、渓魚(特に良型)は体力温存のために底にいる事が多い。
基本的な流れとしては、偏光サングラスを着用して水深を把握した上で目印を調整し、石裏やヨレ等に投入して仕掛けを底付近まで到達させる(馴染ませる)。
そこから竿を動かしてゆっくりと本筋に引き込むことで、底流れを捉えることが出来るという寸法だ。この時の目安は、目印が水面の泡よりもゆっくり流れているかどうかに注目してほしい。
石の位置も把握したい(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)アタリを知る
渓魚のアタリは、目印が止まる、底付近に引っ張られる(押さえ込む)、細かく震える、流れとは違う方向に引っ張られるという4種類が多い。たまに流れ方が不自然にゆっくりとなる事もあるが、これらを頭に入れておくだけでも自身の「反応の仕方」が大きく変わるはずだ。
根掛かりを知る
根掛かりは仕掛けが止まる事が多いのだが、アタリとは明らかに違う止まり方をする。詳しくはこちらの記事を読んでみてほしい。
アワセ
基本的なアワセ方は、手首を返して竿のしなりを利用するというものが一般的。ただし、雪解け以降の渓魚は大型化し、口周辺がかなり硬くなる。そのため明確なアタリが出た場合は、「口に針を掛けるんだ」という意思を持ち、しっかりと腕でビシッ!とアワセを入れる方が良いだろう。
この口に針掛かりさせる(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)仕掛けトラブル
次に、仕掛けにまつわるトラブルを知っておこう。
木に絡んでしまう
渓流は大自然故に、あちこちに木がせり出している事も多い。こういった場合は3WAYズームを活用し、頭上の木に当たらないような短い竿を扱う事から始めるといい。もしくは、やや開けたエリアで竿の扱いに慣れてから、そういったポイントに挑むのも良いだろう。
木の位置はしっかり把握する(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)ストックは多めに
始めたての頃は、アワセミスで仕掛けがダメになるのも「ある程度仕方がないものだ」と割り切ってほしい。代わりに、ストックの仕掛けを予め6~10セット程度持参しておくことで、素早く仕掛け交換が出来てストレスを減らすことが出来る。
また、水中糸よりワンランク太い糸である天井糸は絡みにくいので、こちらをやや長めに取っておけば、ロスする部分も少なくて済む。
短時間で組めるように
ストックが無くなっても、短時間で新しい仕掛けが組めるのが理想だ。例えば、糸目印は予めカットして用意しておく、手早くセット出来る手法を覚えておく等だ。これは針の結び方にも同じことが言える。時間効率を良くすることは、結果的にチャンスの時間が増えると考えてほしい。
原因を理解すれば釣果アップ!
誰でも始めたての頃はトラブルに見舞われるもの。今こうして記事を書いている著者も、今回紹介した全てのトラブルに見舞われ、ボーズやキープ無しは日常茶飯事だった。退渓場所を見つけることが出来ず、元来た道(川の中)を1km近く歩いて戻った事もある。
「たまたま釣れた不思議の1匹」はあり得るが、「釣れない」に不思議は存在せず、必ず理由がある。その原因を特定し研究すれば、必ず釣果を得られるようになるのだ。自身の「釣れない」がどこに該当するのかを特定し、今回の情報を次回釣行時に役立ててほしい。
<荻野祐樹/TSURINEWSライター>





