魚を包むあの緑の紙「グリーンパーチ」は、本当に魚屋さんの現場で使われているのか。そんな素朴な疑問を確かめるべく、名古屋・柳橋中央市場にある鮮魚店へ潜入し、プロの魚屋が実際に行っている包み方や使い分けを取材しました。さらに、サワラとマダイを使って各種保存シートとの熟成比較にも挑戦し、グリーンパーチの実力を検証します。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版編集部・牧田)
魚屋さんに潜入してみた
紙屋街が販売する緑の紙こと「グリーンパーチ」のパッケージには『魚屋さんが使う紙』!!!と明記していますが、実際に目にしたことありますか?街のスーパーではあまり見かけない緑の紙、グリーンパーチ。
市場や海沿いの道の駅などに店舗を構えるような、鮮魚を扱うお店では比較的馴染み深い紙だということで、紙屋街販促担当の鈴木さんの紹介で実際に市場に潜入し、現場でどのように活躍しているのか見てきました。
一寿々店構え(提供:週刊つりニュース中部版編集部・牧田)緑の紙「グリーンパーチ」を発見
さすが市場。様々な種類の魚が並んでいます。そして早速ありました。グリーンパーチ。
市場内に出店する様々なお店の店頭や店内にぶら下がっていたり、大きなマグロのサクを包んでいる、包まれた商品がディスプレイに置かれている、トレイの上や保冷箱のなかで氷の上に敷かれて魚を並べたり、多様な用途で大活躍。
では、なぜこのような使い方になったのか、今回ご協力いただく一寿々商店の社長、鈴木さんに伺ってみました。
魚屋に聞くグリーンパーチの役割
Q:「この使い方にはどのような意味があるのでしょう?」
A:『グリーンパーチは魚屋では昔から基本的に商品のラッピングシートとして使用することがほとんどです』
Q:「グリーンパーチの特徴とメリットは何ですか?」
A:『魚をぴっちり包めて、見た目も衛生的。氷やドリップで濡れても魚にへばりつくこともなく、耐水性があるのでふやけて破れることもなければ、保湿もしっかりしてくれるので乾くこともなく、鮮度を保ってくれます』
Q:「グリーンパーチを熟成、寝かせでも使われていることを知っていますか?」
A:『最近流行りなのかよく聞くようになりました。ぴっちりと包んで素材を守り、ドリップをゆっくりと吸収する機能が結果的に酸化を抑制してくれるので以前からマグロの熟成に活躍していますよね。いろいろ保存シートありますけど、ドリップコントロールが上手なので有効だと思います。』
サワラに使用(提供:週刊つりニュース中部版編集部・牧田)熟成にも活用可能
なるほど。じゃあグリーンパーチを含めて4種類の保存シートで包んで熟成比較してみましょう。その前に、改めて熟成について簡単におさらいしておきましょう。
実は特定の誰かが発明した技術ではなく、その昔、冷蔵庫も電気もない時代。お肉などの食材を腐らせず少しでも長く美味しく保存する方法はないものか?と悩みに悩んだ人類の長い歴史の中で積み重ねた知識と経験によって偶然にも発見された保存方法を経ることを『熟成』と言うそうです。
現代では、科学的にそのメカニズムも解明され、アミノ酸、イノシン酸などの旨味成分、熟成香が……と食通だけじゃなく我々一般人の食への興味を刺激する言葉としてもてはやされ、時代に応じてアップデートされながら受け継がれてきました。
魚なんて新鮮さが命でしょ。と考えている皆さん、だまされたと思って熟成チャレンジしてみませんか?なかなか奥が深くて面白いですよ。
4種の保存シートで熟成比較実験
ただ、そもそも料亭などのプロが営むお店のように真空保存やドリップの管理、血合いの色や乾燥など毎日チェックするのは大変。できれば購入時に包んでもらったグリーンパーチを解くことなくチルド室に入れてしまいたいところ。
美味しいお刺身を食べるためのひと手間だけど、極力簡単に、手間なく美味しくが理想です。しかし、本当にそれで大丈夫なの?と心配もあります。魚を熟成するといっても、保存するためのシートはいろいろあり、SNSや動画での情報も様々。実際に美味しく熟成してくれる保存シートはどれなんだろう……と悩んだ人もいることでしょう。
なので今回は超簡単に一回巻いたら食べる直前まで巻きっぱなし……ドリップコントロールを上手にやってくれると噂の保存シート4種類で熟成比較。その仕上がり具合を検証してみました。紙屋街の鈴木さんも「グリーンパーチは熟成に最適!と信じて販売しているので、実際に比較するのは初めて……」と神妙な面持ちだ。
比較検証の結果
どこまで差が出るのか心配でしたが、開けてみると意外な展開。若干グリーンパーチと、高性能キッチンペーパーの見た目が拮抗していますが写真や動画でも分かるほどの差が出たのではないでしょうか?
保存シート特徴比較表(提供:週刊つりニュース中部版編集部・牧田)
サワラとマダイの身の違い(提供:週刊つりニュース中部版編集部・牧田)画像上は、市場潜入し一寿々商店で購入してから4日間を経た答志島ブランドトロサワラ。画像下は、市場潜入し一寿々商店で購入してから4日間を経た伊良湖沖産天然マダイ。
左から吸水シート、キッチンペーパー、高性能キッチンペーパー、グリーンパーチの写真です。
グリーンパーチの効果歴然
特に……グリーンパーチのグリーンの効果は歴然。白いシートに比べて身の映え感が飛び抜けています。カメラも勝手に暖色を強めてくれるため見た目から美味しそう。魚屋さんが使う理由をリアルに垣間見た気がします。これはズルいアドバンテージ(笑)。
4つの保存シートから開いて比較(提供:週刊つりニュース中部版編集部・牧田)さて、気を取り直して実際に感触を確かめ比較してみました。結果はいかに。(左から吸水シート、キッチンペーパー、高性能キッチンペーパー、グリーンパーチ)
先ずはブランドトロサワラから。サワラと言えばやっぱり炙りです。
軽く塩を振ってバーナーで焦げ目を入れる(提供:週刊つりニュース中部版編集部・牧田)
サワラを調理(提供:週刊つりニュース中部版編集部・牧田)
マダイを調理(提供:週刊つりニュース中部版編集部・牧田)動画で検証結果を観る
興味深い感想は動画でもご確認ください。
魚食感比較表(提供:週刊つりニュース中部版編集部・牧田)
グリーンパーチサイズ一覧(提供:週刊つりニュース中部版編集部・牧田)

