海水温は最も低くなるこの季節にカレイやアブラメ以外で狙ってみたい魚といえば、カワハギだ。今回は南紀・串本の磯の、投げ釣りで狙うカワハギの釣り方をご説明します。
投げカワハギの魅力
「エサ取り名人」のイメージが強いカワハギですが、投げ釣りで狙うカワハギは、置きザオ仕掛けのサオ先にしっかりとアタリを出してくる上、意外と引きも強いので、釣っていてとても楽しいです。
もちろんこの時期のカワハギは肝もパンパンで、新鮮な刺し身を肝醤油で食べれば最高!鍋の具としてもとてもおいしいですね。
タックル&仕掛け
タックルですが、磯際での取り込みやフッキングを考慮し、投げザオ4.25m30号にリールは投げ専用ドラグ付きスピニングリール、ミチイトPEライン3号+チカライトまたはテーパーライン。
テンビンは遊動式30号といった組み合わせにしています。
仕掛けは、根掛かりの少ないポイントなら「投カワハギ2本」の3~4号がショートタイプなので投入時のトラブルが少なくて便利です。
また、シモリや障害物の多いポイントを攻める時は、自作の2本バリ仕様で、ハリはOH白狐(しろぎつね)8号にハリス、エダスともフロロカーボンライン4号、モトスは6号(スナズリ3本より)といった仕様にしています。
根掛かりの程度によって仕掛けも変えていくと良いでしょう。
投げカワハギのエサ
エサは細めのマムシが一番で、ハリいっぱいに刺してタラシは短くカット。持っていく目安としては、サオ3セットに対しマムシは2千円分くらい購入します。
予備エサとしてアオイソメや塩マムシも用意しておくといいでしょう。
おすすめの釣り場
今回、投げ釣りカワハギをどこで狙うのかと言いますと、南紀は串本の磯に渡船で渡りました。この周辺は黒潮の影響で海水温が高く、魚影も濃い上、30cmクラスが釣れるので、その値打ちはあると思うからです。
具体的な渡礁場所として、私が好んで上がるところに「カイヅカ」というポイントがあります。ここは有名な「シミズ」や「アミカケ」と比べ、一発大物は出にくいものの、いい時は27~28cmの良型交じりで20~23cmクラスが揃うので私は気に入ってます。
釣り方とアタリ
この磯での狙い方は、2~4色の範囲を置きザオ2本でカワハギの回遊に備えてセットし、偵察がてら、さらにもう1本を引き釣りでやることが多いです。あまり手前までくると根掛かりするので注意してください。
そして置きザオのアタリはサオ先にクンクンッと出たり、ドラグをジーッと鳴らすのでだいたい分かりやすいです。
引き釣りなど時は、ククッと前アタリのような反応があった後にサオ先で聞いてみるとグググッとくることが多いので、大きくアワせて硬い口にフッキングさせます。
カワハギの歯は鋭く硬いので、ハリ先やハリスはこまめに点検して、傷んでいたら交換しましょう。
またこの辺りは外道としてウツボや小型のサメなどが掛かることもありますので、サオを持っていかれないように注意が必要です。
投げカワハギのシーズン
これから5月のGWごろまで楽しめますので、安全第一を心掛け、磯釣り用のライフジャケットとシューズをしっかり着用して、釣って楽しい、食べておいしいカワハギをたん能してください。
<週刊つりニュース関西版 APC・奥野太郎/TSURINEWS編>