ライトゲームは気楽な釣りで、リグをアレンジするのが楽しい。何をやってもそんなにお金がかからないのも良い。筆者はこれまでアシストフックを自作したり、メタルジグのハリにワームをつけてメタルジグヘッドと言ったりと、お試しをしてきた。今回はそんな実験の中でももっとも手応えを得ているワームの2個付けについて、詳しく語りたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
ワーム2個付けを試してみよう
ジグ単でワームを2個付けする。本当にただこれだけだ。これを思いついたのは確か5年ほど前で、当時南港でアジがオープンの広範囲に散っていたときに、「ちょっとでもワームを目立たせて誘おう」という気持ちでやってみた。
それからしばらく使っていなかったが、最近またアジングに使い始めている。その理由はやはり、魚が広範囲に散っているからだ。先日の満月周りでやってみて、「これ、やっぱり効くな」という感触を確かなものにした。
特にチャートは良い。海中で発光するものが2つ付いていると、魚を誘う威力が高い。
実釣で良い成果
2個付けに使うワームは基本的に何でもよいと思う。筆者はグローを使っているが、おそらくクリアでもケイムラでも効果があるだろう。常夜灯の下でやるならばクリア系がいいし、満月周りでシルエットを出したいならスチールカラーを試してみるのもアリ。
私自身まだそこまでカラーローテーションしていないので、色に関しては具体的なおすすめは言えない。あるいはクリアとチャートを組み合わせるなど、ツートンカラーも良いだろう。
ちなみに直近の釣果では、次のようなものがある。まずはメバルだ。
そしてセイゴ。
もちろんアジも。
すべて同じワームで、「フォールイカ」のグローを使った。実はこの製品、今はスタイルがかわってしまって、私が気に入っていたカタチがなくなってしまった。昔鬼のように買いだめていたのに……地元の神戸で効きすぎるあまり、使いまくって消費しすぎたのだ。
どんなシチューションで有効か?
ワームの2個付けについて、どんなシチュエーションで有効か?2点紹介したい。
オープンの広範囲へのアピール
2個付けの真髄といったところか。ワームを2個付けて巻くも漂わせるも、とにかくオープンの広範囲を探るときには効率が上がる。チャートカラーは特に光で魚を寄せるので、アタリだけでも取って、「どの方向、どのレンジに何がいるか」を突き止める索敵能力が非常に高い。アジングではもっとも重宝する「魚の居場所を特定する」のに、一番いい。
高活性時に魚へのアピール
魚は高活性時にバクバクとアタックしてくる。そんなとき、少し小さめのサイズだと、アジやメバルは一瞬食いつくとすぐにワームを離してしまう。聞いた話だがアジがエサをついばむ速度は0.2秒らしく、あのイチロー氏でも反応速度は0.3秒だと言うから、人間業ではほとんどアワセることができないのだ。
そこへ2個付け。大きいワームならではで、大口開けて魚は食いにくる。ほどよいシャンク長のハリと組み合わせれば、魚のハリがかりがよくなる。
余らせているワームで2個付けを
ワームの2個付け、ぜひ実験してみてほしい。モノは余らせているワームでも何でもいい。
ただこの方法の弱点として、まず1つ、「魚がスレやすい」という大きなものがある。特にチャートは見切られるのが早いので、場を捨てるつもりで使わなければならない。
もう1つ、ワームがズレやすいのも問題。うまく2個付けしようとすると後ろのワームをちょん掛けしないとハリに挿せないので、ズレやすい。エラストマー系のモチモチしたマテリアルならマシになるかもしれない。筆者もこれからいろいろとパターンを試してみようと思う。安いワームだと気楽に使えるので、ワゴンセール品を買うのもいいかもしれない。
<井上海生/TSURINEWSライター>