4月だというのに30度を超える日があったかと思えば、22日は強烈な北風が吹きつけ志摩地方は軒並み出船不可。勝浦方面は出船できるだろうと、和歌山県・紀伊勝浦町浦神のたいし丸に確認すると、中深海ジギングに空きありで釣友Nさんとプチ遠征。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・田中こうじ)
たいし丸で中深海ジギング釣行
港に到着するとほとんど風はない。道具を積み込み左舷胴に釣り座を取り、午前5時半に河岸払い。200mでスタート。魚探にはベイトがびっしりと映っている。230gのシルバーゼブラグローを投下する。着底しイトフケを取って、再びボトムタッチからジャーク&フォールで様子をうかがう。ジグに重みを感じるので、底潮は動いている。
しばらくするとトモのアングラーが回収を始めたので、ヒットしたようだ。やがてクロムツが上がってきた。初速を付けたワンピッチをすると、グンとバイト。軽くロッドを立ててリーリング。ゴツゴツと抵抗するクロムツの引きを感じながら50mほど巻き上げた時、グンと首を振られてテンションが抜けた。痛恨のフックオフ……。すぐに落とし直したが、ポイントを外れて移動となった。
Nさんは私と同じタイミングでバイトがあってクロムツをキャッチ。気合を入れた2流し目、バイトを捉えて巻き上げたのだが、残り30mで右舷のアングラーとオマツリしてフックオフ。なんとついてない。3流し目はバイトがないまま時合いが終了となった。
アカムツの反応を待つ
次は水深270mから浅くなるポイント。300gのロングジグを送り込む。やがて着底し10m速巻きしてイトフケを取り、再びボトムタッチ。泥底のアカムツポイントなので、ボトムから2mまでを探る。アプローチはジグを動かすか止めるか。青物ジギングの経験があるアングラーは、止めるイメージはできないだろう。私もそうでこんなので食ってくるのかと思うが、アカムツは止めたジグにもバイトする。
この日、アカムツの活性も高くはなかった。バイトしてきたのは小型クロムツとユメカサゴ、イカのみ。それではとゆっくり持ち上げて抜いて、ジグをバックスライドさせるイメージで探る。これをボトムから1m以内でネチネチやっていると、フォールに違和感。ジャークすると重みが乗り、ガツガツと抵抗する。
心地よい抵抗を感じながら100mほど巻き上げると、急に暴れだしたので、アカムツかもと思った瞬間にフックオフ……。消沈する私にNさんから「フッキングが弱すぎるからフックオフする」とアドバイス。
アカムツは口回りが弱いので、強いフッキングはご法度だと教わった。軽くロッドをあおる程度だったが、確かにフックオフが多い。青物ジギングのような激しいヤツは論外だが、ロッドに乗せるようなイメージでゆっくりとフッキングした方が良いとのこと。
待望の本命顔見せ
そんな話をしていると右舷でアカムツが上がった。次の流しでは、350gのショートジグをセットしてアプローチ。ジグが着底してワンピッチをすると5回目でグンッ。そのままグリグリ巻き、さらに持ち上げるようにフッキングし、32cmのクロムツをキャッチ。Nさんも同サイズのムツをキャッチした。
その後、アカムツはもちろんクロムツもヒットしない。時刻は11時を回っており万策尽きた感じもした。最後は自分の好きなジグでやってみようと、330gのオレンジゼブラグローのセミロングをセット。水深300mにベイト反応はあるので、なんとか魚のスイッチを入れたい。
ボトムに着いたら速巻きしてイトフケを取り、ジャーク&フォールで様子をうかがう。レンジを上げることなくジグをごそごそと動かしていると、グッと乗ってきた。グリグリ巻いてフッキングを送ると、ギューッと走る抵抗を見せる。慎重に巻き上げてくると、残り100mで暴れる。残り30mで大暴れして、アカムツ確定。やはり赤い魚が浮いてきた。そのまま抜き上げてキャッチ。30cm弱だが、うれしい1匹だ。