よりたくさん採りたい、より大物を獲りたい。突き詰めていくと、潮干狩りとは意外と「根性論」に辿り着くレジャーだったりします。とはいえ、ある程度のポイントを押さえることで効率よく獲ることが可能。順を追って紹介していきます。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)
人のいるところで掘る
手っ取り早くポイントを見つけるには、やはりこれでしょう。特に初心者であれば、どういうところに貝がたまっているかは、検討がつかないかと思います。干潟に着いたら、まず全体を見渡し、人がたまっているところに行ってみることをおすすめします。
人のいないところで掘る
ここから本題に入ります。貝はほとんど動きません。なので、人のいるところにある程度の貝がいることは予想できるのですが、前日までにある程度採られてしまっていることも同時に予想できます。特に環境の良いところ(岸から近い干潟等)では、大きい個体はそう簡単に見つかりません。
人がいないというより、人が入りづらいところを狙うことが効率を上げるポイントとなります。具体的な方法を紹介しましょう。
潮の引きにあわせて海の近くで掘る
ある程度の貝がいるところを見つけて、そこで腰を落ち着けて地道に掘るのも一つの手だと思いますが、貝は沖の方にかたまっている可能性が高く、大型も出やすいです。掘っている最中、穴に海水が入ってくると採りづらく、余計な労力を必要としてしまいますが、そこはアミ付きの熊手など活用し、ちょい移動をしながら探っていくと良いでしょう。
大きめ発見でチャンス
また、大きめの貝がある程度かたまっていれば、その周辺は場荒れしていない可能性大。そういう時はチャンスと思い、腰を落ち着けてみると良いかもしれません。
障害物周りや変化を見つける
アサリもホンビノス貝もエサを求めています。なので、彼らにとってのエサが豊富なところを見つけることが大きな成果を得る近道となります。アサリやホンビノス貝のエサは植物性プランクトンや有機物のかけら等。
岩の周りや牡蠣殻岩礁地帯を掘るとドブ臭い、人間にとって不快な臭いがする場所が度々現れますが、逆にこういうところが彼等のえさ場となっています。特に大きいアサリはこういうところにたまっていることが多いです。
ただし、こういうところには、死んでいる貝もそれに比例して多く埋まっているので、うまく選別しながら採っていく必要もあります。
死んだ貝の見分け方
死んでいる貝は苔が付いていたり、貝同士をぶつけた時の音の違い等で選別できます。慣れていればこの合わせ技で簡単に選別できるのですが、慣れないと意外と難しいもの。こればっかりは経験です。帰宅後でも構わないので、料理する前に見つけてください。コツが分かってくると、選別も意外と面白いですよ。
アサリの天敵の貝
余談ですが、「貝はエサを求めている」。アサリが多いところには、それを追ってアカニシ貝やツメタ貝も多くいることがあります。これらも美味しい貝なので、見つけたら是非持ち帰ってみてください。
海に入る
4月5月はまだまだ海水温が低い場合が多く、海に入って潮干狩りをしている人は少なめ。ということで、少々気合が必要となりますが、「人のいないところで掘る」の理論を最大限生かせる採り方です。特に大型ホンビノス貝は沖にいることが多いので、かなり有効な手段となります。
ただし、水が冷たいとそれだけで疲労は増すので無理は禁物。いきなり深くなっているところもあるので、慣れていなければあまり遠くには行かないようにしましょう。
また水温が上がってくると、アカクラゲやアカエイ等も多くなってくるので、素足や素手での入水は絶対に避けるように。