深場釣り。そのハードルの高さは何といっても「高額な道具」が一番の原因といっても過言ではありません。しかし、知恵を絞れば意外と削減が可能かも。深場釣りにおけるコストカット術を3つのカテゴリーに分けて書いていきます。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)
深場釣りの醍醐味
一言でいうと「ワクワクドキドキ」。深場釣りのターゲットは、普段近所のスーパーでまずお目にかかることのない高級魚ばかり。そして時には見たこともない魚が釣れてしまうことも。1本のPEラインから伝わる遥か深海の底からの反応は、夢とロマンでいっぱい。って、言葉で伝えることはなかなか難しいので、これまで筆者が釣った高級魚の一部を紹介!
・キンメダイ(水深200~400m)
・アコウダイ(水深400~500m)
・マダラ(水深200~300m)
・キンキ(水深300~400m)
・アブラボウズ(水深300~700m)
・ムネダラ(水深900~1000m)
・ベニアコウ(水深900~1000m)
・その他 オニヒゲ、イバラヒゲ2匹、ホラアナゴ(水深900~1000m)
大型魚が多い
写真と釣れた水深をざっと紹介させていただきましたが、いずれも高級魚であるということに加え、大型の魚が多いことも大きな特徴。というワケで、深場釣りってゲーム性は低いものの、大物釣りとしての醍醐味は満点!
キンキ釣りは、本命として考えれば小型なのですが、ゲストにメヌケやマダラ、アブラボウズ、更にはミズダコや巨大なタカアシガニも混じる(特に朝イチの1投目!)、大型ゲストの五目要素がかなり高い釣り物。最後の最後で一発大逆転、なんていうドラマチックな演出も、深場釣りでは意外と多い一コマなんです。
ゲストが独特
また、ゲストとして釣れる魚も異色で、特にイバラヒゲやオニヒゲ等のソコダラの仲間は、過酷な暗黒の世界で生き抜いてきた進化の賜物、といった風貌。一見、不味そうなので海鳥のエサにしてしまう釣り人も多いのですが、顔が大きい分、身の歩留まりが悪い点をのぞけば、意外と美味。特に鼻?がとんがっているオニヒゲは、ソコダラの中でも抜群の美味さ。筆者は刺身が美味しいとされる「夏のマダラ」に全く引けを取らないとさえ思っています。
逆によく「怪獣」と呼ばれるムネダラは、立派で濃厚な肝が入っているものの、身については水分量が多く、ゼリーみたいにぐにゃぐにゃしていて、はっきり言って不味い魚。仕方がないので、失敗がほぼないとされる、必殺「揚げ物」にしてみたら、バチバチ油が飛び散って危険なことこの上なく、更に……やっぱり不味い。残念ながらこの魚、身だけでいえば点数は0点。
また、口裂け女のような顔を持つ、見た目がダントツにグロいホラアナゴについては、「脂ののったマアナゴ」といった食味。アブラボウズの特エサであることも加え、筆者の中では「嬉しいゲスト」として認定しています。
ちょっと話が横道にそれてしまいましたが……よくも悪くも、こういった多彩で個性あふれるゲスト達が釣れるのも深海釣りの大きな魅力。これから紹介せていただく「コストカット術」を参考に、是非挑戦してほしいと思います。