2月中旬に差し掛かり、三重県・南伊勢以南でのクロダイの乗っ込みが本格化してきた。少しでも超大型個体との遭遇確率の高い、尾鷲方面へと車を走らせた。期待した超大型は不発に終わったが、2日間の釣りで両日ともに何とかクロダイの顔を見ることができた釣行の模様をリポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・白村つとむ)
良型求めて転戦
特に乗っ込みの時期は、ひと足先に動きだす超大型を狙うことができる。しかし、その個体数はクロダイ全体から見るとごく少数。そう簡単にお目に掛かれるものではない。だが、行かなければ釣れない。
9日、早朝に尾鷲湾に到着。午前7時ごろから開始となった。今期も水温が高めで、時折ベラなどが反応してくる状況であった。開始2時間、エサ取り以外の反応はいまだない。このころから東の風が吹き付けてくるようになり、かなり釣りづらい状況となってしまった。続けて2時間ほど打ち返したが、潮が流れず仕掛けが手前のカケアガリに張り付いてしまう。
天気予報を確認すると、午後はさらに風速が増す予報となっている。このまま続行しても良くないと判断し移動した。車を走らせ、各所を見ていく。そのまま賀田湾まで南下し、やれそうな場所でサオを出すことにした。少し水深があり、クロダイ狙いにはあまり適さないが、風を背中から受けて釣りはしやすい。1時ほど程やってみた。しかし何か違う。
46cm本命ヒット
せっかくだからと、もう一度移動。次は少し浅い岸壁で再開となった。午後2時を回り、3時間程の残り時間。午後4時ごろに走るアタリで46cmがヒット。しかし乗っ込みには縁のない居着き個体であったため、予想通り追加はなしだった。
その夜は車中泊。疲れの回復薬、スーパードライで体を癒しながら、グーグルアースとにらめっこが続き、ポイントの目星を付けて眠りに付いた。
2日目に大物の手応え
翌朝、雨音で目が覚める。二度寝して起きたころ、雨もほぼ上がっていた。ポイントへ移動し、準備を始める。天候も少しウネリが入っているが、海面は穏やかでどんよりとしている。午前9時、期待感のある開始となった。さしエサはほとんど取られるが、アタリはない。沈めていくとカサゴが時折釣れる。2時間程そのような状態が続いた。そろそろかなと練りエサを投入。
しばらくアタリがなく、回収するとエサはない。少し違和感を覚え、次投はやや張り気味にして落とし込んでいった。着底し、少しだけたるみを作って待つと、ギューン!と一気にサオ先までひったくられる。