魚料理は嫌いじゃないのに、釣った魚があんまりおいしいとは思えない……。それ、もしかしたら適切な下処理ができてないのかもしれません。釣魚の自宅での下処理法を解説。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター宮崎逝之介)
釣魚はおいしい?
釣魚は無条件でおいしい!訳ではないんです。適切な処置をしないと残念な結果になることも……。前回は釣り場での下処理法と持ち帰り方を解説しましたが、今回は自宅での下処理について紹介してきます。
釣魚の「生臭さ」対処法:釣り場での下処理と持ち帰る際の注意点
自宅での下処理6ステップ
では、具体的な自宅での処理方法を紹介します。
1.ウロコ落とし
ウロコはウロコ取り器や包丁を使って魚全体を尻尾側から頭に向かって撫でるように丁寧に取り除きましょう。
ワンポイント:魚のウロコはあちこちに飛び散りやすいので、魚を透明の大きなポリ袋に入れてその中に手を入れて作業をすると飛び散りにくくなりますよ。
2.内蔵を取る
包丁で魚の腹を切り開いて内臓を取り出します。内臓を取り出す際はキッチンバサミを使って身から内臓を切り取るようにすると安全に作業することができますよ。
3.エラを取る
エラブタを手で開らき、キッチンバサミで赤いビラビラのエラを切り離して取り外します。包丁よりもキッチンバサミのほうが安全に作業できます。
4.血合いを洗い流す
さきほど内臓を取り出した魚のお腹を手で開き、血合いを水道水で洗い流します。血合いが薄い膜の中にある場合は、包丁で切れ目をいれる。歯ブラシやたわしで掻き出しながらきれいに洗いましょう。エラを取り除いた頭の内側も水道水できれいに洗います。
5.水で洗う
この段階で、ウロコ取り、内臓処理、エラ処理、血合い除去と最低限の処置はできたことになります。ここでいったん魚全体を水道水できれいに洗います。
6.水気を拭き取る
キッチンペーパーや清潔な布巾で魚の水気がなるべくなくなるように吸い取る。キッチンペーパーの場合は何枚も交換してなるべく水気がなくなるようにします。ここまで捌いた魚をさらに三枚におろしたり、切り身にしたり、柵にしたりする場合は、再度水で洗い水気を拭き取るようにします。
ワンポイント:魚の身を水で洗ってよいかどうか疑問を持つ方もいらっしゃると思いますが、生食用も加熱用も基本的に魚の水洗いはOKです。生臭さが軽減されます。むしろ包丁で切った面は雑菌が繁殖しやすいので積極的に水洗いしたほうがいいという専門家もいます。
ただし水で洗うときは水っぽくならないようなるべくサッと短時間にして、水洗いした後はキッチンペーパーや清潔な布巾で水気をできるだけ吸い取ります。残った水分が多すぎると食感も食味も損なわれてしまいますし、劣化が進みやすくなります。